RPG

RPGという言葉は、様々な分野で異なる意味を持つ多義的な略語です。最も一般的に知られているのは、ロールプレイングゲーム（Role-Playing Game）の略称としてのRPGでしょう。これは、参加者がそれぞれの役割（キャラクター）を演じ、物語を進めていくゲーム形式を指します。ロールプレイングゲームには、テーブルの上で会話を中心に進めるテーブルトークRPGと、コンピュータ上で操作するコンピュータRPGの二つの大きな分類があります。

テーブルトークRPGは、ゲームマスターと呼ばれる進行役の指示のもと、参加者同士が会話やサイコロを用いて物語を進めます。コンピュータRPGは、プレイヤーがコンピュータ画面を通してキャラクターを操作し、物語を進めていきます。

しかし、RPGはゲームのジャンルを表すだけではありません。1959年にIBMが開発したプログラミング言語であるRPG（Report Program Generator）も存在します。これは、主にIBMの汎用機やAS/400シリーズで使用され、事務処理やレポート作成に特化した言語です。

さらに、軍事用語としてのRPGは、携帯式対戦車擲弾(対戦車手榴弾)、あるいは携帯式対戦車擲弾発射機を指します。これは旧ソ連やロシアで開発されたもので、歩兵が携行できる対戦車兵器として知られています。

また、アメリカ軍で支給される標準処方眼鏡も、Regulation Prescription Glassesの略称としてRPGと呼ばれることがあります。こちらは、兵士が視力矯正のために使用する眼鏡です。GIグラスとも呼ばれています。

RPGは、作品名としても用いられます。例えば、宮部みゆきの小説『R.P.G.』や、それを原作としたNHKのテレビドラマがあります。また、日本のロックバンドであるSchool Food PunishmentやSEKAI NO OWARIの楽曲タイトル、香港の歌手グレース・イップのアルバムタイトルにもRPGが使われています。加えて、『RPG』というタイトルの映画や、険持ちよによる日本の4コマ漫画『RPG不動産』も存在します。

このように、RPGは多様な意味を持つ言葉であり、その文脈によって指すものが大きく異なります。そのため、RPGという言葉を使う際には、どの意味で使われているのかを明確にすることが重要です。

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