いちい信用金庫

いちい信用金庫：歴史と概要

愛知県一宮市に本店を置くいちい信用金庫は、地域社会に密着した事業を展開する信用金庫です。その歴史は、複数の信用金庫の合併によって始まりました。2003年7月7日、それまで個別に運営されていた一宮信用金庫、愛北信用金庫、そして津島信用金庫が合併し、新たな信用金庫としていちい信用金庫が設立されました。

いちい信用金庫という名称は、常緑樹であるイチイ（一位）から取られています。その由来は、イチイの木が持つ生命力や、縁起の良い名前のイメージから選ばれたと言われています。この名称には、地域社会への貢献と永続的な発展への願いが込められています。

いちい信用金庫を構成した3つの信用金庫

いちい信用金庫の前身となった3つの信用金庫は、それぞれ長い歴史と地域との深い繋がりを持っていました。

津島信用金庫: いちい信用金庫の前身の中で最も歴史が古く、1922年（大正11年）1月17日に「有限責任津島信用組合」として設立されました。その後、法改正に伴い名称変更を繰り返しながら、地域経済の発展に貢献してきました。
一宮信用金庫: 1936年（昭和11年）11月2日、「一宮市民信用組合」として設立されました。津島信用金庫よりも設立が後ではありますが、いちい信用金庫の設立日として現在も引き継がれています。
* 愛北信用金庫: 1948年（昭和23年）8月31日、「保証責任岩倉信用組合」として設立されました。その後、「岩倉信用金庫」を経て、1953年（昭和28年）9月15日に「愛北信用金庫」と改称されました。

これらの3つの信用金庫は、それぞれ独自の地域性を持ちながら、地元経済の活性化に貢献してきました。その歴史と経験が、現在のいちい信用金庫の基盤となっています。

合併後の発展

2003年の合併後、いちい信用金庫は、より広範囲な地域を営業エリアとして、事業を拡大してきました。旧一宮信用金庫を存続法人とする形で合併が実現したため、旧津島信用金庫本店営業部は津島営業部、旧愛北信用金庫本店は愛北営業部と改称され、現在に至っています。

2008年には、本店を栄一丁目から若竹三丁目へと移転。この移転は、業務の効率化と顧客サービスの向上を目的として行われました。現在では、愛知県、岐阜県、三重県にまたがる広大な地域に50店舗を展開し、預金高は1兆円を超える規模に成長しています。

営業エリアと店舗数

いちい信用金庫の営業エリアは、愛知県を中心に、岐阜県、三重県の一部にも及びます。愛知県内では、一宮市をはじめ、江南市、稲沢市、岩倉市など多くの市町村に店舗を展開しています。また、岐阜県では岐阜市、羽島市など、三重県では桑名市などに店舗があります。

2017年9月末現在の店舗数は、49店舗と1有人出張所の計50店舗です。これだけの店舗数を展開することで、幅広い地域のお客様へのサービス提供を実現しています。

いちい信用金庫の役割

いちい信用金庫は、地域社会の活性化に貢献する重要な役割を担っています。中小企業への融資や、地域住民への金融サービス提供を通じて、地域経済の安定と発展に貢献しています。今後も、地域密着型の金融機関として、地域社会への貢献を継続していくものと考えられます。

今後の展望

いちい信用金庫は、これまで培ってきた地域密着の精神を活かしながら、時代の変化に対応した新たなサービスの提供に努めていくでしょう。デジタル技術を活用したサービスの拡充や、顧客ニーズに合わせたきめ細やかな対応など、地域社会のニーズに応え続けることが期待されます。

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