いまざとライナー

いまざとライナーについて

いまざとライナーは、2019年4月1日に運行を開始した大阪市高速電気軌道（Osaka Metro）が展開するバス路線です。この路線は、特に今里駅を起点とした2つの系統、長居ルート（BRT1）とあべの橋ルート（BRT2）で構成されています。前者は今里駅から杭全、湯里六丁目を通って長居に至ります。一方、あべの橋ルートは今里駅から杭全を経由し、あべの橋まで延びています。これにより、地域間の結びつきが強化され、多くの市民にとって便利な交通手段が確保されています。

運行開始までの経緯

今里筋線の延伸計画は以前から検討されていましたが、2014年には「採算性がなく、事業化が困難」との理由で一時凍結されていました。しかし、自民党大阪市議団の強力な要望を契機に、大阪市はバス・ラピッド・トランジット（BRT）の社会実験を承認し、5年間の運行を実施することに決まりました。市民からの投票を通じて、愛称が「いまざとライナー」と決定された他、車両デザインもオレンジを基調にしたものに選定されています。

BRTの特徴と運行の仕組み

いまざとライナーは、鉄道の代替手段としての役割を果たしながら、需要の喚起と行動の検証を兼ねています。しかしながら、バス専用車線や優先システムといったBRTの特長は導入されていません。運行は当初5年間の予定でしたが、コロナ影響による需要の変化を受け、更に2年間の延長が決まっています。通常のバスの停留所は約400メートルごとに設置されるのに対し、いまざとライナーの停留所は約1キロメートルごとに配置され、長居ルートとあべの橋ルートの一部区間ではノンストップ運行を行っています。この設計により、地下鉄と同等のスピード感が実現され、利用者にとっても利便性が向上しています。

それに加え、ICカードを使って乗車時にタッチすることで利用状況を把握しています。また、運行は大阪シティバスに委託されており、同社の守口営業所によって運営されています。

運行の歴史と変遷

2018年4月、大阪市はBRTの運行計画を発表し、2019年度に実施する方針を示しました。そして2019年4月1日、いまざとライナーの運行が正式にスタートしました。2022年には一部ルートが廃止され、新たにJR長居駅前への乗り入れが始まりました。運行時間は6時から23時までで、平日は20分、土休日は30分の間隔で運行されています。

運賃体系と利用可能券種

利用料金は全区間一律で、大人210円、小児110円と定められています。乗り継ぎの場合は、ICカードを使用すれば割引が適用されるため、利用者にとって魅力的なサービスとなっています。また、様々な券種が利用可能で、現金やICカードを利用した乗車に対応しています。

利用状況と今後の展望

利用者数は増加傾向にあり、2022年12月時点での平均利用者数は約3,700人に達しています。このままの潮流が続けば、いまざとライナーのさらなる発展が期待されます。交通機関としての役割を果たすだけでなく、地域の交通網の一環として、市民の生活に寄与し続けるでしょう。

車両情報

バスは日野・ブルーリボンハイブリッドが採用され、14台が導入されています。外装は濃いオレンジを基調に、室内はそれぞれ異なるテーマ性を持っています。これにより、色とりどりの車両が街中を走ることになり、視覚的な楽しさも提供しています。

いまざとライナーは地域の交通を支える貴重な存在として、今後も市民に愛されるサービスの提供を続けていくでしょう。

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