おゆう

ドラマ『おゆう』の概要と背景

『おゆう』は1983年4月から9月までTBS系列で放送された昼の連続テレビドラマであり、ポーラテレビ小説の第30作にあたります。この作品は、明治時代を舞台にした物語で、主人公のおゆうが数々の困難に直面しながらも成長していく姿が描かれています。

ヒロインの紹介

ヒロインの浜尾朱美は、徳島県出身で早稲田大学に進学しアナウンサーを志望していました。しかし、TBSの入社試験を受ける際に柳井満プロデューサーの目に留まり、女優としてのキャリアをスタートさせることになりました。彼女はその後、『青が散る』に出演し、志望していたニュースキャスターへと転身します。また、TBSの『サンデーモーニング』や『筑紫哲也ニュース23』といった人気番組に出演することで、一躍有名になりました。

番組の競争と視聴率

『おゆう』の放送時期には、NHKの連続テレビ小説『おしん』が再放送されており、その影響もあって視聴率で苦戦していました。『おしん』は爆発的な人気を誇っており、『おゆう』はその影に隠れてあまり注目されない状況となりました。主演の陣内孝則は、後年のインタビューで『おしん』に対する視聴者の関心の高さを指摘し、本作がいかに話題にもならなかったかを振り返りました。彼は「私が大根めしを食うハメになった」と皮肉を交えつつ、本作を語っています。

物語の概要

『おゆう』の物語は、明治時代の長崎を背景に進行します。主人公の娘・おゆうは、かすてーら屋に育ち、さまざまな運命に翻弄されながら東京や横浜での生活を経験します。最終的に、彼女は「博覧会屋」としてパリの万国博へ赴き、日本文化を紹介する役割を担うことになります。このストーリーは、文明開化の時代における日本の変遷をも反映しており、視聴者に多くのメッセージを提供します。

放映データ

『おゆう』の放送期間は1983年4月4日から9月30日までで、全130話が放送されました。放送時間は毎週月曜日から金曜日までの12:40から13:00でした。主題歌はさだまさしの『望郷』が使用されたことでも話題となりました。

スタッフ

本作のプロデュースは柳井満が担当し、演出は竹之下寛次、山田護、生野慈朗、田代冬彦といった多彩なスタッフが携わっています。脚本は北原優が手掛け、音楽は丹羽応樹によって創り出されました。

参考文献

本作品についての詳細な情報は、市川哲夫の著書『証言　TBSドラマ私史1978〜1993』に記されており、2023年に出版されました（ISBN 978-4-86565-257-4）。

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