お茶の水女子大学附属幼稚園

お茶の水女子大学附属幼稚園の概要

お茶の水女子大学附属幼稚園（英: The Kindergarten Attached to Ochanomizu University）は、東京都文京区に位置する国立の共学幼稚園です。この幼稚園は、1876年に設立され、日本で最初の幼稚園とされる施設です。設置は国立大学法人であるお茶の水女子大学によって行われ、日本の幼児教育の先駆けとして広く認識されています。現在も幼児教育と保育の研究が継続的に行われており、特に教育者・研究者である倉橋惣三の業績が評価されています。

沿革

幼稚園の歴史は、1876年11月16日に東京女子師範学校附属幼稚園が開園したことから始まります。この当時、場所は現在の文京区湯島に位置していました。初代の園長は関信三で、教育方針はフレーベル教育を採用していました。その後、1884年には大暴風雨により園舎が破損し、食堂で保育を継続するなど、苦難の時期も経験しています。

1865年に改称された後、いくつかの名称変更を経て、1908年には東京女子高等師範学校附属幼稚園と呼ばれるようになりました。その後の大正時代には重要な出来事が相次ぎ、1923年には関東大震災の影響で園舎が焼失しました。しかし、迅速に仮保育所を開設し、教育活動を続けました。1924年に新たな仮園舎を築き、その後1932年に現在の場所へ移転しました。

戦後の1945年には戦争の影響で一時閉園せざるを得なかったものの、1946年には再開され、3年保育を行うようになりました。1952年にはお茶の水女子大学文教育学部附属幼稚園と改称され、1980年に現在の名称、お茶の水女子大学附属幼稚園となりました。2004年には国立大学法人に移行し、今に至るまで多くの教育者や研究者を輩出してきました。

著名な出身者

この幼稚園からは多くの著名な人物が誕生しています。小説家の永井荷風は1884年に通園していたことが知られています。また、日本銀行元理事の緒方四十郎、そして元大蔵大臣の藤井裕久など、経済界でも活躍する卒業生がいます。その他にも、ピアニストの江戸京子や映画字幕翻訳者の戸田奈津子、映画プロデューサーの奥田誠治など、様々な分野で才能を発揮している人々がいます。

お茶の水女子大学との関係

お茶の水女子大学およびその付属校では、附属幼稚園から附属高校までの一貫した教育を受け、最終的にお茶の水女子大学を卒業する流れがあります。これを受けて、「お茶漬け」という俗称がもたれています。これは、内部進学を経て大学を卒業した卒業生たちを指す言葉ですが、教育機関の密接なつながりを象徴しています。

まとめ

お茶の水女子大学附属幼稚園は、日本における幼児教育の歴史と発展を語るうえで欠かせない存在です。設立から今日まで、数多くの困難を乗り越え、教育の質の向上に努めてきたこの幼稚園は、今後も多くの未来の子どもたちに知識と経験を提供し続けることでしょう。

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