ぎゅーとら

株式会社ぎゅーとら：三重の地に根付くスーパーマーケット

1929年、大阪で精肉店として創業した「うし虎」は、1949年に三重県伊勢市に移転。その後、1954年に法人化し「清水産業」として新たな一歩を踏み出しました。1964年にはスーパーマーケット事業へ進出し、1号店「曽祢店」をオープン。以来、地域密着型のスーパーマーケットとして成長を続け、現在では「株式会社ぎゅーとら」として、三重県内を中心に数多くの店舗を展開しています。

独自の経営哲学：7つの利害関係者

ぎゅーとらの経営哲学は、社長自らが作詞作曲を手掛けるほど独特なもの。ピーター・ドラッカーだけでなく、ビートルズやコブクロといった芸術からも影響を受けています。「好感度＆高感度スーパー」を目指し、顧客、従業員、取引先、株主、地域社会、行政、環境という7つの利害関係者を重視。これら全てに優先順位はなく、それぞれ異なる役割を担う存在として尊重することで、バランスのとれた持続可能な経営を目指しています。「お客さまは神様です」といった過剰な消費者優先思想とは一線を画す姿勢が特徴です。

地域社会への貢献

ぎゅーとらは、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。「お伊勢さんマラソン」への協賛や、津まつりへの寄付を行う自動販売機の設置など、様々な活動を通じて地域社会との良好な関係を築いています。こうした活動は、単なる企業活動を超えた、地域社会の一員としての責任感を示すものです。

店舗展開とブランド

「エンジェル店」「ラブリー○○店」など、ユニークな店名を持つぎゅーとらの店舗は、伊勢市を始め、津市、志摩市、鳥羽市、松阪市、明和町、南伊勢町、鈴鹿市、伊賀市、名張市など、三重県内各地に広がっています。地域に根ざした店舗展開は、顧客との距離を縮め、密接なコミュニケーションを育むことに繋がっています。過去には閉店した店舗もありますが、新たな店舗の開店も継続しており、常に地域ニーズに応える努力を続けています。

ポイントカードと顧客サービス

顧客満足度向上のため、ぎゅーとらは「ふれあいカード」と「ぎゅーとらカード」という2種類のポイントカードを発行しています。「ふれあいカード」は現金払いに対応し、「ぎゅーとらカード」はクレジットカード機能付きで、付帯保険なども充実しています。ポイント還元率や、ポイント加算される条件などは時代に合わせて変化してきましたが、顧客にとってより魅力的なサービスの提供を常に目指しています。また、エコポイント制度（レジ袋断りのポイント加算）を実施していた時期もありました。

マスコットキャラクター

「トラ吉君」「トライくん」「ラブちゃん」「サル吉君」「バニーちゃん」という5匹のマスコットキャラクターも、ぎゅーとらの人気要素の一つです。特に「トライくん」は、同社公式サイト内に専用のページが設けられるなど、人気のキャラクターとなっています。「トライくん牛乳」などのプライベートブランド商品も展開し、顧客との親しみやすさを演出しています。三重テレビの高校野球中継におけるCMにも登場し、地域に密着した親しみやすい存在として認知されています。

まとめ

株式会社ぎゅーとらは、創業から現在まで、地域社会との繋がりを大切にし、独自の経営哲学に基づいた経営を展開してきました。スーパーマーケットという枠を超え、地域社会に貢献する企業として、今後も三重の地に根付いた成長を続けていくことでしょう。その歴史と取り組みは、地域社会に貢献する企業の模範として、広く学ぶべき点が多いと言えます。

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