さいさいきて屋

さいさいきて屋：愛媛県今治市の人気直売所

さいさいきて屋は、愛媛県今治市中寺に位置する、越智今治農業協同組合（JAおちいまばり）が運営する直売所を中心とした複合施設です。国道196号沿いのアクセス良好な場所にあり、地元住民だけでなく観光客にも人気のスポットとなっています。

概要

さいさいきて屋は、その立地の良さから平日でも約600人、土日には約1,800人が訪れる賑わいを見せています。多い日には3,000人もの来店客があり、全国でも有数の売り上げを誇る直売所として知られています。

施設名の由来は、「再々」と地元で採れる多種多様な「彩菜」を組み合わせた造語です。この名前が示す通り、店内には地元の新鮮な野菜、米、果物、精肉、魚介類、そしてそれらを活用した加工品が豊富に揃っています。

施設内には、地元食材をふんだんに使用した「彩菜食堂」や、カフェ「SAISAICAFE」、市民農園、研修施設などが併設されており、食と農を通じて地域を盛り上げる役割を担っています。

歴史

さいさいきて屋は、2000年に遊休施設を改装した小さな店として、94名の出荷者と共にスタートしました。初年度から2億1,000万円という予想を上回る売り上げを記録し、2002年にはAコープを改装した新店舗に移転。2004年には出荷者が700名を超え、売り上げも約7億円に達しましたが、すぐに手狭になったため、2007年に現在の大型直売所が誕生しました。2024年1月には、累計来店者数が1,500万人を突破しています。

主な施設

直売所

売り場面積562坪を誇る直売所は、全国でもトップクラスの規模を誇ります。2016年度の売上高は21億80百万円に達し、JA直売所としては「伊都菜彩」（福岡県）、「めっけもん広場」（和歌山県）に次ぐ全国3位の売上を誇っています。

今治市・上島町の1,500名の会員が、自ら生産した青果物を直接持ち込み、自由に陳列・値決めを行っています。販売手数料は生鮮食品が15％、加工品が18％で、運営経費に充てられています。売れ残った野菜や果物は、基本的に生産者が持ち帰りますが、さいさいきて屋が引き取り、食堂の食材などに活用されることもあります。

青果物だけでなく、地元の精肉や鮮魚も扱っており、特に鮮魚コーナーは、今治市内の漁業協同組合が出資して設立された企業が運営しています。地元の魚介類にこだわった品揃えで、地産地消を推進しています。

彩菜食堂

「今治をまるごと食べる」をコンセプトにしたセルフサービスの食堂です。食材は基本的にさいさいきて屋から仕入れ、野菜、米、肉、魚の多くが今治産を使用しています。

SAISAICAFE

地元農産物を活用したケーキやパンなどを販売するカフェです。旬の野菜やフルーツをふんだんに使ったケーキ、パン、ジェラート、フレッシュジュースなどが楽しめます。

新技術・新品種実証農園

主に柑橘類、新品種の栽培・技術向上のための農園です。営農指導員を中心に、栽培管理が丁寧に行われています。2009年からは、食だけでなく、地域特産品のタオル原料となる綿を栽培し、市内の繊維・タオルメーカーと連携して衣料品を生産する「コットンプロジェクト」にも取り組んでいます。

学童農園

愛媛県・今治市との連携により、毎月1回、小学生を対象とした「saisaiKIDS倶楽部」を開催し、田植えやサツマイモ植え、田んぼや水路の生き物調査など、子供たちへの農業体験や食育を推進しています。

体験型市民農園

地元住民に貸し出されている農地で、個々の目的に応じて初級・中級・上級のコースが設けられています。

その他施設

地産地消研修施設
クッキングスタジオ
今治コミュニティ放送

アクセス

JR予讃線伊予富田駅から約2km
* JR予讃線今治駅から車で約15分

さいさいきて屋は、地元の恵みを最大限に活かし、地域を活性化する拠点として、今後も多くの人々に愛され続けるでしょう。

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