国道196号

国道196号：愛媛県を横断する景観豊かな道路

国道196号は、愛媛県の中心地である松山市から、今治市を経て西条市に至る一般国道です。松山地区と東予地方を繋ぐ重要な交通路として、地域経済や生活に大きく貢献しています。特に、県内第二の人口規模を誇る今治市を経由することから、その重要性は高いと言えます。

充実した交通インフラと美しい景観

国道196号は、西瀬戸自動車道（しまなみ海道）とも接続しており、四国各地へのアクセスも容易です。かつて、松山市内や今治市中心部では片側1車線の区間が多く、交通渋滞が問題となっていましたが、近年は松山北条バイパスや今治バイパスの整備、既存道路の拡幅工事が完了し、交通状況は劇的に改善されています。

一方、松山市大浦から今治市大西地域にかけては、瀬戸内海の斎灘に沿って走る区間があり、穏やかな海と美しい景観を満喫できるドライブコースとして人気を集めています。愛媛県の中心部を気軽にドライブしたい観光客にもおすすめです。

路線データと歴史

国道196号の起点は松山市大手町、終点は愛媛県周桑郡小松町（西条市）です。重要な経過地として北条市、今治市、東予市が挙げられます。総延長は78.8kmで、全線が指定区間となっています。1953年に二級国道として指定され、1965年の道路法改正により一般国道196号となりました。

主要な道路施設

国道196号沿線には、多くの橋梁とトンネルが整備されています。代表的な橋梁としては、菊間大橋、吉田橋、野間川橋、蒼社川大橋、頓田川橋などがあります。また、松山北条バイパス区間には大谷トンネルや粟井坂トンネルなどのトンネルが複数存在し、山間部の交通をスムーズにしています。

さらに、ドライバーの休憩や地域の交流拠点として機能する道の駅も整備されています。「風早の郷風和里」（松山市）や「今治湯ノ浦温泉」（今治市）などが利用できます。

バイパスと旧道

交通量の増加に対応するため、いくつかのバイパスが建設されました。松山北条バイパスと今治バイパスは、国道196号の主要なバイパスであり、周辺地域の交通混雑緩和に大きく貢献しています。

また、かつて国道196号の一部であった松山市内の区間（松山環状線の一部）は、2021年に愛媛県と松山市に移管され、愛媛県道18号松山空港線、松山市道松山環状線西部に変更されました。

まとめ

国道196号は、愛媛県の中核都市を繋ぐ重要な交通インフラであると同時に、美しい瀬戸内海の景観を満喫できる観光ルートでもあります。バイパス整備による交通事情の改善や、道の駅などの施設整備により、ますます利便性が高まっています。今後も、地域社会の発展に貢献する重要な道路として、その役割を果たしていくでしょう。

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