シロエビ

シロエビの概要

シロエビ（白海老）は、学名を Metapenaeopsis lata とするエビの一種で、十脚目クルマエビ科に属します。主に西日本の沿岸地域で見られ、近縁のエビと共に食用として利用されています。ただし、特に富山湾沿岸で捕獲される「シロエビ」は実際にはオキエビ科に属する別種の Pasiphaea japonica であり、標準和名では「シラエビ」と呼ばれています。このため、地域によって用いられる方言や呼称によっては異なる種類を指す場合があるため、注意が必要です。

特徴

シロエビは成体になると体長は約60mmから80mmとされ、前後に細長い形状を持っています。顔の部分には額角があり、前方にまっすぐ伸び、上縁には7つの鋸歯があるのが特徴です。通常、アカエビ属の選手たちには、頭胸甲の側縁や最後部に発音器があるのですが、シロエビにはそのような器官は姿を見せません。

シロエビは、三河湾から東シナ海にかけての西日本の太平洋沿岸に広く分布しています。彼らは大陸棚斜面の水深150mから350mに位置する砂泥底に生息しており、アカエビの仲間の中では多少深い海域に生息する特性があります。三河湾の近くでは、岸に近い浅い場所で獲られるアカエビ類を「アカシャ」と呼び、沖合で獲れるシロエビは「オキアカシャ」として知られています。

利用

シロエビの漁獲は行われる地域が限られており、そのため実際に獲れる量も少ないですが、他のアカエビ類と同じようにいくつかの料理に使われることが多いです。例えば、唐揚げにして食べられるほか、干物やえびせん（えびのせんべい）などにも加工されます。特にその独特の味と食感は多くの人に愛されており、飲食店や家庭での料理シーンで活躍しています。

シロエビはいくつかの地域の特産品でもあり、訪れる人々にとって、地元料理の一部として楽しむことができる貴重な存在です。地元では新鮮な状態で提供されることが多いため、その美味しさを堪能することができます。

このように、シロエビは日本の食文化の中でも重要な役割を果たしており、適切に取り扱われることで、新たな食の楽しみを提供しているのです。

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