なよろ健康の森

なよろ健康の森・トムテ文化の森

北海道名寄市に位置する「なよろ健康の森」は、市民をはじめとする多くの人々が健康増進、スポーツ、そして文化的な交流を深めるための広大な公園施設です。この公園は、多機能な「なよろ健康の森」エリアと、自然学習やアウトドア活動に特化した「トムテ文化の森」エリアの二つで構成されており、それぞれが独自の魅力を提供しています。

特に「トムテ文化の森」エリアは、林野庁が推進する「もりの学園整備事業」を活用して開発が進められ、1998年（平成10年）5月に北海道が管理する「道立の森」の一つとして開園しました。開園当初は道の管理下でしたが、2014年度（平成26年度）からは管理主体が名寄市へと移管され、現在は名寄市によって運営されています。

園内には、様々な世代が楽しめる多彩な施設が整備されています。スポーツ施設としては、400メートルクレイ舗装の陸上競技場があり、インフィールドではサッカーなどの球技も開催可能です。冬季には、この陸上競技場が、園内に整備された広大なクロスカントリースキーコースの主要な発着地点となります。陸上競技場のすぐそばには、利用者のための管理棟も設けられています。

また、全面芝生の多目的コートは、様々なスポーツやレクリエーション活動に利用できます。パークゴルフ場は、日本パークゴルフ協会の公認を受けており、「あかげらコース」と「えんれいコース」というそれぞれ18ホール、合計36ホールの本格的なコースがあり、多くのパークゴルフ愛好家が集まります。

ウィンタースポーツが盛んな名寄市の特性を活かし、国際スキー連盟（FIS）公認の5キロメートルクロスカントリーコースも完備されています。このコースは、雪のない夏季期間にはチップが敷き詰められた快適な自然遊歩道として開放されており、森林浴やウォーキングを楽しむ人々に親しまれています。

園内には、その他にも自然を満喫できる散策路が多数あります。「丘の広場」からの眺望を楽しめるコースや、「ヘルシー小路」、「いろいろな森」といったテーマ別の散策路が整備されており、四季折々の風景を楽しみながら体を動かすことができます。「希望の灯の塔」、「ツツジの森」、「モルダナの森」など、景観の美しいスポットも点在しています。小さなお子様が安全に遊べる児童遊園や遊具施設も設けられています。

自然体験や学習の場として重要な役割を担う「トムテ文化の森」エリアには、森林に関する展示やプログラムを提供する「森林学習展示館（もりの学び舎）」があります。また、気軽にアウトドア体験ができるキャンプ場も整備されており、14のテント床、共同利用の炊事棟、そして最大40名が利用可能なバーベキューハウスが完備されています。このエリアには1.4キロメートルの森林学習歩道もあり、自然観察をしながら散策を楽しめます。

さらに、地域住民などが気軽に作物を育てる喜びを体験できる貸し農園「ほのぼの農園」も設けられています。約64平方メートルの区画が80区画用意されており、土に親しむ機会を提供しています。

公園の北側には「なよろサンピラーユースホステル」が隣接しており、公園利用者の宿泊拠点としても機能しています。

なよろ健康の森とトムテ文化の森は、名寄市の豊かな自然環境を最大限に活かし、市民の健康づくり、生涯学習、レクリエーション、そして地域内外の人々との文化交流の拠点として、一年を通して多くの人々にとって欠かせない存在となっています。広大な敷地に多様な施設が整備されたこの公園は、名寄市が誇る貴重な地域資源と言えるでしょう。

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