なら歴史芸術文化村

なら歴史芸術文化村

奈良県天理市杣之内町に位置する「なら歴史芸術文化村」は、文化財の修復と伝統工芸の振興を目的とした複合文化施設です。道の駅としても登録されており、「道の駅なら歴史芸術文化村」として親しまれています。

概要

2022年3月21日に開業したこの施設は、奈良県が総工費約100億円をかけて整備しました。県内に点在していた文化財修復施設を集約し、修復に必要な伝統工芸の人材育成を進めるとともに、文化財や芸術に触れる機会を提供することで、観光、産業の振興、賑わいの創出を目指しています。

特筆すべきは、日本では初めてとなる、仏像彫刻、絵画書跡、歴史的建造物、考古遺物の4分野にわたる文化財修復工程を、年間を通して見学できる点です。これにより、文化財保護の現場を間近に感じることができます。

施設の総括責任者には、近畿日本鉄道（近鉄）の元社員で広報を担当していた福原稔浩氏が就任しています。

当初は「奈良県国際芸術家村」の仮称で整備が進められ、平成30年度には重点道の駅として選定されています。

施設構成

施設は以下の4つの棟を中心に構成されています。

1. 情報発信棟
24時間利用可能なトイレ（21器）
情報発信スペース（9:00 - 17:00）
観光案内所（9:00 - 17:00）
ベビーコーナー

2. 交流にぎわい棟
伝統工芸品ショップ（9:00 - 18:00）
農産物直売所（9:00 - 18:00）
レストラン（9:00 - 20:00）
サイクルステーション

3. 文化財修復・展示棟
ガラス張りのない見学スペースで、レプリカに触れながら修復工程を見学可能（要予約）。
展示室
修復工房
ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所

4. 芸術文化体験棟
ホール
スタジオ
交流ラウンジ
セミナールーム

その他、EV充電施設（駐車場80台）や屋外体験ゾーンも設けられています。

また、隣接する形でフェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道（積水ハウスとマリオット・インターナショナルの合弁事業によるホテル）があり、宿泊も可能です。

休館日

毎週月曜日（交流にぎわい棟を除く、祝日の場合は翌日）
12月28日 - 1月4日（情報発信棟のトイレを除く）

アクセス

車：国道25号沿い。名阪国道天理インターや天理東インターからは国道169号や奈良県道51号天理環状線を経由。
天理環状線との交差点は「なら歴史芸術文化村前」に改名されています。
公共交通機関：JR・近鉄天理駅よりシャトルバス（有料）。
2022年6月1日より、奈良交通の一部の時間帯（月曜日を除く9時から17時まで）の運行がWILLER EXPRESSに委託され、同時間帯は予約制となっています。

詳細は、公式サイト等をご確認ください。

周辺情報

杣之内古墳群
山辺の道

関連情報

公式サイト
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