みなみ寄居駅

みなみ寄居駅の概要

みなみ寄居駅（みなみよりいえき）は、埼玉県寄居町に位置する東武鉄道東上本線の駅です。駅番号はTJ 35で、副駅名として「ホンダ寄居前」が付けられています。この駅は、2020年に開業し、東武鉄道の中では久しぶりの新設駅となっています。

開業の背景

この駅が開業された背景には、自動車メーカーである本田技研工業（ホンダ）の大規模な工場移転があります。ホンダは、2023年度に埼玉製作所狭山完成車工場を閉鎖し、寄居にある埼玉製作所完成車工場に機能を集中させる計画を立てています。このため、寄居完成車工場やその周辺には通勤する従業員が増加し、国道254号の混雑が問題視されていました。そこで、ホンダが東武鉄道に駅の新設を要望し、工場へのアクセス向上を図ることになりました。この駅の建設費用はホンダが全額負担しました。

駅の歴史

みなみ寄居駅の歴史を振り返ると、2017年にホンダと東武鉄道の間で協議が始まり、2019年には関東運輸局の承認が得られました。2020年10月31日に開業し、利用者の利便性を高めるように設計されています。

駅名の由来

駅名は、「寄居町の南側に位置する」と分かりやすさを重視し、特に親しみを込めて「南」を平仮名で表記しました。また、工場への最寄駅であることから、副駅名には「ホンダ寄居前」が選定されました。この工夫により、国内外からのホンダ関係者が多く訪れるため、スムーズな利用が期待されています。

駅構造

駅は、築堤上に設けられた地上駅で、長さ約90mの単式ホーム1面1線を有しています。改札口は2階にあり、西側にはホンダ寄居工場への連絡通路があります。アクセスの利便性を考慮し、エレベーターが設置されており、地上と2階、さらに3階までアクセスが可能です。

券売機は多機能ですが、特急券や企画乗車券の販売は行っていません。また、運賃計算には特例が施された経緯があり、2021年には改札の区別がなくなり、利用が簡便になりました。

利用状況と地域の特徴

みなみ寄居駅の2024年度予測に基づく1日平均乗降人員は約2,162人となっています。駅周辺は開発が行われておらず、駅のすぐ近くには道路が一本あるだけです。そのため、周囲は比較的静かな環境です。

駅の東側には寄居カントリークラブがありますが、位置的には最寄駅とは言い難い距離にあります。駅前には住宅や商業施設が少なく、利用者の多くはホンダに関連する従業員であることが想定されています。将来的にはパークアンドライドの促進も計画されています。

近隣駅

みなみ寄居駅の隣には、東武鉄道東上本線の東武竹沢駅と男衾駅があり、交通の便が整っています。

このように、みなみ寄居駅はホンダの工場と密接に関連した重要な駅として、その存在意義が高まっています。今後の発展にも期待が寄せられる施設です。

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