アクタス

株式会社アクタスについて

株式会社アクタス（Actas Inc.）は、日本のアニメ制作企業で、バンダイナムコフィルムワークスの完全子会社です。杉並アニメ振興協議会にも加盟しており、日本におけるアニメ制作の重要な拠点となっています。

設立と歴史

アクタスは1998年に、竜の子プロダクション出身のプロデューサー加藤博氏と演出家の大庭寿太郎氏によって設立されました。設立の背景には、葦プロダクションからの独立があり、当初は東京ムービー（後のトムス・エンタテインメント）からの委託制作が中心でした。しかし、2000年に制作した『エクスドライバー』を皮切りに、原作・製作の元請けとして本格的な制作活動が始まりました。

会社の成長と共に、2009年には編集室が田熊編集室として独立し、先代の社長が急逝した後は丸山俊平氏と濵田健二氏が社長を引き継いでいます。また、2017年には関連会社の有限会社カラクが合併し、同時にバンダイビジュアルが全株式を取得し、完全子会社化されています。2019年には本社を東京都三鷹市に移転し、現在は新たなスタートを切っています。

制作上の課題

アクタスは、その歴史においていくつかの制作上のトラブルを経験しています。例えば、2002年から2003年にかけて放送された『真・女神転生Dチルドレン ライト&ダーク』では、制作スタジオが途中で変更されるなどの問題が発生しました。

また、2005年の『銀盤カレイドスコープ』では、監督の署名拒否に伴い、不本意な形でクレジットが行われ、原作者からの苦言を受ける結果に。さらに、2007年の『もえたん』では、諸事情により第6話がテレビで放送できず、代わりに総集編が放送されることになりました。

2012年の『ガールズ&パンツァー』では、制作スケジュールの遅れが原因でいくつかのエピソードが延期され、ファンにとっては長い待機期間が続くことになりました。また、2015年に公開された『ガールズ&パンツァー 劇場版』も、当初の公開予定が大幅に遅れることとなりました。

近年では、2016年放映の『レガリア The Three Sacred Stars』が、制作クオリティに不満を持ったために一時放送が中断されるなど、その品質へのこだわりが時にトラブルに繋がる結果となったこともあります。この制作遅延は、次のクールの作品にも影響を及ぼしました。

主要作品

アクタスは、テレビアニメ、劇場アニメ、OVA、Webアニメなど多岐にわたり制作を行っています。代表的な作品には、テレビアニメ『ガールズ&パンツァー』や『真・女神転生Dチルドレン』などがあり、アニメーションの制作協力も行っています。特に、2010年に制作したWebアニメ『ゆとりちゃん』は注目を集めました。

アクタスは、質の高いアニメーション制作を目指し、引き続き新しい挑戦を続けています。

もう一度検索