アロウズ

アロウズ・グランプリの歴史とは

アロウズ・グランプリ（Arrows Grand Prix International）は、1977年に設立されたF1チームで、長い間その独特な存在感を示してきました。チーム名は、創立メンバーのフランコ・アンブロジオ、アラン・リース、ジャッキー・オリバー、デイブ・ウォス、トニー・サウスゲートの頭文字から取られています。特に、フットワークという名で知られる日本企業からの支援があった時期もありましたが、チームは未勝利のまま382戦を戦い抜くこととなります。

設立と初期

アロウズは、1977年末にシャドウチームからリース、オリバー、ウォス、サウスゲートが独立して設立されました。新たにドライバーとしてリカルド・パトレーゼを起用し、マシン「FA1」を開発しましたが、シャドウのDN9に酷似しているとして訴訟問題に発展。これに敗北し、再設計を経て1978年シーズンの終盤に「A1」をデビューさせることになります。

中堅チームとしての成長

1978年、アロウズはスウェーデンGPやアメリカ西GPで好成績を収めるも、コンストラクターズランキングでは低迷気味でした。1980年代中盤、USF&Gが後援し財政が安定すると、1987年からメガトロンエンジンを搭載して成績を向上させます。特に1988年には表彰台を獲得するなど、4位の順位に達しました。

フットワーク時代

1990年からフットワークがメインスポンサーとなり、1991年からはチーム名にフットワークを冠することになります。ポルシェ製のV12エンジンを契約しましたが、技術的な問題によって大きなトラブルに見舞われました。成績は振るわず、1992年には新しいエンジンでシーズンを迎え、アルボレートは最も多く完走を果たしたもののポイントは獲得できませんでした。

TWR時代とその後の変遷

1996年にTWRがチームを買収し、アロウズとしての再出発を果たします。デイモン・ヒルを獲得し、1997年にはシーズンが好調でしたが、その後は再び低迷。2002年には資金難も深刻化し、最終的にシュリンクへと向かいました。アロウズは一度も優勝を成し遂げることなく、25年にわたるF1参戦が終了。

終焉とその後の影響

アロウズの元工場は他のチームによって使用されていますが、かつての栄光に比べ、その場所は「呪われたファクトリー」とされるほどの厳しいイメージを持っています。2023年にはその跡地が再開発予定とされていますが、アロウズの存在はF1史の一部分として多くの人に記憶され続けることでしょう。

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