アートユニオン

株式会社アートユニオン：インディーズ音楽の発信基地

概要

株式会社アートユニオンは、日本のCD制作業界で特にインディーズ盤の制作に特化した会社です。音楽制作の過程において、アートユニオンは独自の位置を確立し、多様な音楽ジャンルにわたるレーベルを運営しています。この企業の歴史を辿ると、前身にあたるトリオレコードの存在が大きな影響を与えていることがわかります。

トリオレコードの時代

設立と初期の成功

1969年9月、トリオ（現：JVCケンウッド）のレコード部門として「トリオレコード」が設立されました。トリオレコードでは、様々なジャンルの音楽を扱い、その活動は日本の音楽シーンに多大な影響を与えました。1973年には、本田竹曠のアルバム『ジス・イズ・ホンダ』がジャズディスク大賞の最優秀録音賞を受賞し、大きな注目を集めます。

人気アーティストの台頭

1980年には、竜鉄也の「奥飛騨慕情」がヒットし、トリオレコードの存在感はさらに高まりました。1984年にはトリオレコードとしての活動は終了しましたが、そこから得た経験や人脈は、アートユニオンに引き継がれました。

アートユニオンの設立

1981年、トリオ・アートユニオンとしてスタートしたこの会社は、当初は原盤管理を行う会社でした。しかし、1985年には名称をアートユニオンに変更し、インディーズ音楽の制作、管理へとフォーカスをシフトしました。

レーベルの多様化

2003年には、洋楽のロックやポップスを扱う「アート ユニオン・レコーディングス」や邦楽ジャズ専門の「アット・ジャズ」を設立します。さらに、2004年にはハードロックやヘヴィメタルに特化した「ステイ・ゴールド」を設立し、その後も様々なジャンルのレーベルを設けてきました。2005年にはダンス・ミュージック、エレクトロニカを扱う「モアムウ」を設立し、音楽の幅を広げています。2008年には、プランチャ、ロイト、リッスン・アップという新たなレーベルを立ち上げ、同年には音楽配信サービスも開始しました。

所属アーティスト

トリオレコード時代には、多くの著名なアーティストが在籍していました。例えば、佐伯みどりはトリオレコード新人第1号として「ポケット」でデビューし、その後も多くのヒットを飛ばしました。他のアーティストには、荒木一郎、かまやつひろし、木の実ナナ、クールス・ロカビリークラブなどが名を連ねています。

アートユニオンとしても、豊富なアーティスト陣を抱え、様々な音楽シーンで強い影響を持っています。例として、ウエイターやロックバンドの「アヴァター」、クリエイター集団の「Ethereal Sin」など、多彩な音楽ジャンルに対応しています。

結論

株式会社アートユニオンは、トリオレコードから受け継がれた音楽の伝統を基に、現在でも日本の音楽シーンに新たな風を吹き込んでいます。多様性と革新性を兼ね備えた音楽制作を通じて、インディーズ音楽の発展に寄与し続けています。

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