いときん
いときん（本名：山田祥正、1979年3月3日 - 2018年1月31日）は、日本のJ-POPグループET-KINGの中心人物として知られています。彼はMC兼トラックメイカーとしてグループを牽引し、その音楽制作能力とリーダーシップで多くのファンを魅了しました。血液型はA型。
ET-KINGでは、リーダーとしてグループをまとめ、ほぼ全ての楽曲のトラックメイクを担当しました。プロデューサーや構成も手掛け、グループの中心的な役割を果たしました。音楽活動以外にも、グラフィティー、彫師、格闘家としての経験を持ち、多岐にわたる才能を発揮しました。
芸名の「イトキン」の由来は、専門学校時代に漫画「僕といっしょ」の登場人物である伊藤茂（通称「イトキン」）に似ていたことから。愛読書は矢沢永吉の「成り上がり」。ハーレーダビッドソンを愛し、浪速区観光親善大使も務めました。
兵庫県三田市で生まれたいときんは、三田市立高平小学校、三田市立上野台中学校、兵庫県立有馬高等学校を卒業後、大阪の福祉専門学校に進学し、柔道整復師の免許を取得しました。1999年、TENN、KLUTCHと共にET-KINGを結成する以前は、バンド活動でギターを担当していました。ET-KINGの象徴的な衣装である法被の番号は「壱」番です。
2005年、ET-KINGのメンバーとの共同生活を開始し、約3年間、メンバーが結婚するまで続きました。2006年にメジャーデビューを果たし、人気を博しました。2011年には大阪在住の一般女性と結婚し、結婚式ではET-KINGメンバーによる生ライブが行われました。
2014年、ET-KINGの活動休止中は、自身がボーカルを務めるバンドOSAKA ROOTSのアルバムを発売したり、自身のスタジオを完成させレーベルを設立するなど、精力的に活動しました。2015年にET-KINGの活動を再開し、芸名を「いときん」に、プロデュース名義を「高平真作」に改名しました。
2017年6月、定期健診で肺腺がんが発見され、同年7月にはステージ4の進行がんで、リンパ節と脳にも転移していることが判明しました。同年8月3日に肺腺がんの治療に専念することを公表。闘病生活を送りながらも、アルバムのレコーディングに参加し、同年12月28日には大阪・Zepp Nambaでのライブツアーにも出演しました。しかし、これが生前最後の出演となりました。2018年1月19日に容体が急変し入院。同年1月31日、がん性心膜炎のため38歳でこの世を去りました。
2018年2月3日、通夜には1000人以上の関係者やファンが参列。翌日の葬儀では、メンバー5人がアカペラで「ギフト」を歌い、参列者と別れを惜しみました。棺には、愛用のマイクや法被、帽子、音楽活動に関する品々、そして思い出の写真が納められました。葬儀には約5000人が参列しました。同年4月には、いときんが全曲に参加したアルバム『LIFE』がリリースされました。
身長173.5cm、体重83kgと、筋肉質な体格で、強面な外見とは裏腹に、物作りと人を喜ばせることが大好きで、ET-KINGの楽曲制作やプロデュースを担っていました。図画工作を趣味とし、日本酒のラベルや法被、Tシャツなどのデザインも手掛けました。また、パナマハットやキャップを製作し、ツアーグッズとして販売したり、関係者にプレゼントしていました。酒好きとしても知られ、酒豪と呼ばれるほどでしたが、暴飲暴食により肥満気味だったことも。日本酒のキャンペーンソングも担当しています。
豪快で男気溢れる一方、浪費癖があり、共同生活をしていた頃は、ライブ後の打ち上げがどんぶり勘定になりがちでした。地元三田市を愛し、市のイベントに参加したり、教育基金に寄付を行ったりと、地域貢献活動にも熱心でした。母校の小学校が創立50周年を迎えた際には、メンバー全員で記念式典に参加し演奏も行いました。
気さくでユーモアがあり、泣いている赤ちゃんのような笑顔が特徴で、「ガハハハ」とよく笑う、明るく太陽のような人柄でした。細やかな気配りを欠かさず、仲間や家族を大切にする、情に厚い人物でした。
小学校から中学3年まで剣道を習っており、剣道の実力で高校へ進学しようとしましたが、父親に反対され、勉強で高校へ進学することになりました。高校時代にはグレてしまったものの、更生のために兄に柔道部に入れられました。家には昔から楽器があり、母親からギターを教わったことがきっかけで音楽に興味を持つようになりました。小学校5年生の時にザ・ブルーハーツの「トレイントレイン」に衝撃を受け、ロックに傾倒。18歳の頃には、着物に下駄姿、アフロヘアという独特なスタイルをしていました。
専門学校時代にKLUTCHと出会い、その後TENNとも親交を深め、共に音楽活動をするようになりました。卒業後、コンパで再会した3人はバンド結成を計画するも、全員がボーカルを希望したため、DJスタイルのグループET-KINGを結成することになりました。いときんは、結成直後からライブの準備を始め、自ら機材を揃えてオリジナル曲の制作に取り組みました。
音楽活動は困難を極めましたが、2005年に地元へ帰省したことが転機となり、インディーズ時代の楽曲のデモCDを制作。それがきっかけとなりデビューのチャンスを掴みました。メジャーデビューの際、DJ BOOBYとコシバKENは契約されない方向でしたが、いときんの交渉により7人全員でのデビューが実現しました。
2017年12月28日のライブでは、「みんな、お父ちゃん、お母ちゃんにもろた体、大事にしろよ。病気になって体のことも、食べ物のことも、考え直した。病気になってから、治すんはたいへんやからな」と語りかけ、ファンに「生きろ！」と力強くメッセージを送りました。これがファンの前で姿を見せた最後の機会となりました。
亡くなる1ヶ月ほど前には、スタジオに遊びに来て、KLUTCHに金のブレスレットを贈り、「友達の証やで」と言ったというエピソードも残っています。2018年6月には、ONE☆DRAFTのシングル「自分時代」に収録された「月の陽射し」が、いときんをイメージして制作されました。
また、西野亮廣は自身のブログで、アニメーション映画『えんとつ町のプペル』の主人公ブルーノのモデルがいときんであることを明かしました。
いときんは、楽曲提供も行っており、茉奈佳奈のアルバム『Sweet Home』に収録された「きみとの日曜日」は、ET-KINGのアルバムでセルフカバーされました。また、OSAKA ROOTSとしても活動し、「わろてるかお」「あこがれの北新地」などの楽曲をリリースしました。ビッグフィッシングの30周年記念アルバムにも参加し、有山じゅんじとのコラボレーションも行いました。その他、ガガガSPのコザック前田との楽曲制作や、御堂筋80周年を記念した楽曲の制作にも関わりました。
以下に、関連する公式ブログ、SNSアカウント、YouTubeチャンネルを掲載します。
音楽活動と多才な才能
ET-KINGでは、リーダーとしてグループをまとめ、ほぼ全ての楽曲のトラックメイクを担当しました。プロデューサーや構成も手掛け、グループの中心的な役割を果たしました。音楽活動以外にも、グラフィティー、彫師、格闘家としての経験を持ち、多岐にわたる才能を発揮しました。
芸名の「イトキン」の由来は、専門学校時代に漫画「僕といっしょ」の登場人物である伊藤茂（通称「イトキン」）に似ていたことから。愛読書は矢沢永吉の「成り上がり」。ハーレーダビッドソンを愛し、浪速区観光親善大使も務めました。
生涯
兵庫県三田市で生まれたいときんは、三田市立高平小学校、三田市立上野台中学校、兵庫県立有馬高等学校を卒業後、大阪の福祉専門学校に進学し、柔道整復師の免許を取得しました。1999年、TENN、KLUTCHと共にET-KINGを結成する以前は、バンド活動でギターを担当していました。ET-KINGの象徴的な衣装である法被の番号は「壱」番です。
2005年、ET-KINGのメンバーとの共同生活を開始し、約3年間、メンバーが結婚するまで続きました。2006年にメジャーデビューを果たし、人気を博しました。2011年には大阪在住の一般女性と結婚し、結婚式ではET-KINGメンバーによる生ライブが行われました。
2014年、ET-KINGの活動休止中は、自身がボーカルを務めるバンドOSAKA ROOTSのアルバムを発売したり、自身のスタジオを完成させレーベルを設立するなど、精力的に活動しました。2015年にET-KINGの活動を再開し、芸名を「いときん」に、プロデュース名義を「高平真作」に改名しました。
2017年6月、定期健診で肺腺がんが発見され、同年7月にはステージ4の進行がんで、リンパ節と脳にも転移していることが判明しました。同年8月3日に肺腺がんの治療に専念することを公表。闘病生活を送りながらも、アルバムのレコーディングに参加し、同年12月28日には大阪・Zepp Nambaでのライブツアーにも出演しました。しかし、これが生前最後の出演となりました。2018年1月19日に容体が急変し入院。同年1月31日、がん性心膜炎のため38歳でこの世を去りました。
2018年2月3日、通夜には1000人以上の関係者やファンが参列。翌日の葬儀では、メンバー5人がアカペラで「ギフト」を歌い、参列者と別れを惜しみました。棺には、愛用のマイクや法被、帽子、音楽活動に関する品々、そして思い出の写真が納められました。葬儀には約5000人が参列しました。同年4月には、いときんが全曲に参加したアルバム『LIFE』がリリースされました。
人物像
身長173.5cm、体重83kgと、筋肉質な体格で、強面な外見とは裏腹に、物作りと人を喜ばせることが大好きで、ET-KINGの楽曲制作やプロデュースを担っていました。図画工作を趣味とし、日本酒のラベルや法被、Tシャツなどのデザインも手掛けました。また、パナマハットやキャップを製作し、ツアーグッズとして販売したり、関係者にプレゼントしていました。酒好きとしても知られ、酒豪と呼ばれるほどでしたが、暴飲暴食により肥満気味だったことも。日本酒のキャンペーンソングも担当しています。
豪快で男気溢れる一方、浪費癖があり、共同生活をしていた頃は、ライブ後の打ち上げがどんぶり勘定になりがちでした。地元三田市を愛し、市のイベントに参加したり、教育基金に寄付を行ったりと、地域貢献活動にも熱心でした。母校の小学校が創立50周年を迎えた際には、メンバー全員で記念式典に参加し演奏も行いました。
気さくでユーモアがあり、泣いている赤ちゃんのような笑顔が特徴で、「ガハハハ」とよく笑う、明るく太陽のような人柄でした。細やかな気配りを欠かさず、仲間や家族を大切にする、情に厚い人物でした。
エピソード
小学校から中学3年まで剣道を習っており、剣道の実力で高校へ進学しようとしましたが、父親に反対され、勉強で高校へ進学することになりました。高校時代にはグレてしまったものの、更生のために兄に柔道部に入れられました。家には昔から楽器があり、母親からギターを教わったことがきっかけで音楽に興味を持つようになりました。小学校5年生の時にザ・ブルーハーツの「トレイントレイン」に衝撃を受け、ロックに傾倒。18歳の頃には、着物に下駄姿、アフロヘアという独特なスタイルをしていました。
専門学校時代にKLUTCHと出会い、その後TENNとも親交を深め、共に音楽活動をするようになりました。卒業後、コンパで再会した3人はバンド結成を計画するも、全員がボーカルを希望したため、DJスタイルのグループET-KINGを結成することになりました。いときんは、結成直後からライブの準備を始め、自ら機材を揃えてオリジナル曲の制作に取り組みました。
音楽活動は困難を極めましたが、2005年に地元へ帰省したことが転機となり、インディーズ時代の楽曲のデモCDを制作。それがきっかけとなりデビューのチャンスを掴みました。メジャーデビューの際、DJ BOOBYとコシバKENは契約されない方向でしたが、いときんの交渉により7人全員でのデビューが実現しました。
2017年12月28日のライブでは、「みんな、お父ちゃん、お母ちゃんにもろた体、大事にしろよ。病気になって体のことも、食べ物のことも、考え直した。病気になってから、治すんはたいへんやからな」と語りかけ、ファンに「生きろ！」と力強くメッセージを送りました。これがファンの前で姿を見せた最後の機会となりました。
亡くなる1ヶ月ほど前には、スタジオに遊びに来て、KLUTCHに金のブレスレットを贈り、「友達の証やで」と言ったというエピソードも残っています。2018年6月には、ONE☆DRAFTのシングル「自分時代」に収録された「月の陽射し」が、いときんをイメージして制作されました。
また、西野亮廣は自身のブログで、アニメーション映画『えんとつ町のプペル』の主人公ブルーノのモデルがいときんであることを明かしました。
その他の活動
いときんは、楽曲提供も行っており、茉奈佳奈のアルバム『Sweet Home』に収録された「きみとの日曜日」は、ET-KINGのアルバムでセルフカバーされました。また、OSAKA ROOTSとしても活動し、「わろてるかお」「あこがれの北新地」などの楽曲をリリースしました。ビッグフィッシングの30周年記念アルバムにも参加し、有山じゅんじとのコラボレーションも行いました。その他、ガガガSPのコザック前田との楽曲制作や、御堂筋80周年を記念した楽曲の制作にも関わりました。
外部リンク
以下に、関連する公式ブログ、SNSアカウント、YouTubeチャンネルを掲載します。
- - 公式サイト
- - ET-KINGスタッフブログ
- - いときんプログ
- - KLUTCHブログ
- - センコウプログ
- - コシバkenプログ
- - ET-KING STAFF (@ET_KING_STAFF) - X（旧Twitter）
- - TENN (@10hat) - X（旧Twitter）
- - KLUTCH (@massivejive) - X（旧Twitter）
- - BUCCI (@bucci_et) - X（旧Twitter）
- - センコウ (@zenmaipower) - X（旧Twitter）
- - コシバKEN (@koshiba_ken) - X（旧Twitter）
- - ET-KING - YouTubeチャンネル
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