イースVI

『イースVI -ナピシュテムの匣-』

『イースVI』（イースシックス）は、日本ファルコムが開発したアクションロールプレイングゲーム (ARPG)で、イースシリーズの第6作目にあたります。本作は2003年にリリースされ、元々はWindows向けに「イースVI -ナピシュテムの匣-」というタイトルで登場しました。その後、家庭用ゲーム機にも移植され、シリーズ番号を外して「イース -ナピシュテムの匣-」という名称で販売されています。

概要

このゲームの主人公は、赤毛の剣士アドル・クリスティンです。物語は、前作『V』から3年後、エレシア大陸の遥か西にあるカナンの大渦に包まれたカナン諸島が舞台となっています。プレイヤーは、有翼人の謎を解明するための冒険に挑むことになります。この冒険はアドルの日誌『翼の民を求めて』に基づいています。

本作は懐かしい『III』以来14年ぶりの新作であり、発売時に「伝わる優しさ、広がる冒険心。」というキャッチコピーのもと、多くの期待を集めてリリースされました。Windows版は、最新OSにも対応しており、2013年にはWindows 8へのバージョンも登場しています。

評価

本作の発売は、久しぶりの新作ということで大きな話題を呼びました。その結果、週刊アスキーの売上ランキングにおいて、なんと4週間連続で1位を獲得するなど、PCゲームの中でも大ヒット作となりました。

ストーリー

物語は、イベル半島のエディス港の酒場にいるアドルとドギが、かつて会った盗賊一家の娘テラとその父親ラドックに誘われるところから始まります。彼らは海賊船トレス＝マリス号に乗り込み、カナンの大渦へと旅立ちます。しかし、大国ロムンの艦隊に襲われ、アドルは海に投げ出されます。彼はカナン諸島の砂浜に流れ着き、そこで長い耳と尻尾を持つ少女オルハによって介抱されます。この瞬間から新たな冒険が始まるのです。

ゲームシステム

本作は前作『V』のシステムを基にしつつも、新たな3D要素を取り入れたクォータービュー視点のARPGとなっています。プレイヤーはゲームパッド、キーボード、またはその併用によって操作することができ、移動、攻撃、ジャンプ、魔法など、多様なアクションが可能です。

本作のバランス調整も独特で、通常のプレイでは最終戦までに高いレベルには至らず、多くの余裕がある設計が施されています。しかし、レベル制限が依然として存在するため、過度なレベル上げは難しい点も特徴です。

難易度設定

ゲーム開始時にNORMAL、HARD、NIGHTMAREの3種類から難易度を選択することができ、NIGHTMAREモードはクリア後に解放されます。

攻撃・ジャンプ

アクションのバリエーションも豊富で、通常攻撃に加えて特殊攻撃、剣の技術なども駆使して戦う必要があります。例えば、ジャンプ中の上突きや下突きといった技があり、キーの連打でコンボを繋げることが可能です。

ここでは、イースシリーズお馴染みの「立ち止まっていればHPが回復する」というシステムが廃止されており、精霊碑に触れることでの全回復やアイテムによる回復が基本的な手段になります。

キャラクター

物語には多様なキャラクターが登場します。主人公アドルをはじめ、相棒のドギや、テラ、ラドックといった個性豊かなキャラクターたちが登場し、それぞれが冒険の中で重要な役割を果たします。

エメラス剣

本作最大の特徴とも言えるエメラス剣のシステムは、剣のレベルアップを通じて魔法を使うことが可能で、戦略性の高い要素を提供しています。敵を倒して得たエメルを使用し、剣を鍛えることで新しい技を習得することができます。

機種とバージョン

本作はPCゲームとして大ヒットしただけでなく、PS2やPSPへの移植版もリリースされ、それぞれに新要素や変更点があります。特にPS2版ではフルボイス化や新ステージの追加が行われましたが、基本的にはオリジナルを忠実に移植しています。

これらの要素が組み合わさって、『イースVI -ナピシュテムの匣-』は名作RPGとして多くのファンに愛される作品となっています。

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