オクシズ

オクシズの概要

オクシズは静岡市における中山間地を指す愛称であり、「奥静岡エリア」の名でも知られています。この地域は旧安倍郡と清水区の山間部から構成されており、静岡市の面積のおおよそ80％を占めていますが、ここに住む人々は人口全体の5％にも満たないという特徴があります。

私たちが耳にするオクシズは、自然の美しさに恵まれた場所です。梅ヶ島温泉や井川ダム、南アルプスといった観光地が豊富にあり、訪れる人々に数多くの魅力を提供しています。また、地域で生産される静岡茶やワサビ、さらにはウイスキーの製造も盛況で、地元の特産品として高い評価を得ています。

地域の特色

オクシズは、新東名高速道路より南アルプス方向に広がっていますが、一部の地域は駿河湾に面しています。具体的には、葵区服織西地区、南藁科地区、北沼上地区、清水いはらインターチェンジ近辺の吉原温泉、清水区の小島地区、両河内地区、由比入山地区などもオクシズに含まれています。ただし、南アルプスを指す葵区安倍口地区や麻機地区はこの区域に含まれません。

この地域は大井川、藁科川、安倍川、興津川の上流に位置する「奥大井」、「奥藁科」、「安倍奥」、「奥清水」の4つの地域にさらに細分化されます。それぞれの地域は特有の文化や伝統を持っており、観光客を惹きつける魅力があります。特にウェブサイトでは富士山の眺望が美しいスポットなども紹介されており、訪問者にとって魅力的な情報が多く詰まっています。

オクシズの名称の使用

オクシズの名称は、静岡市が中心となって使用されているものですが、地方自治体や民間事業体がこの名称を用いることに制限はありません。したがって、静岡市が制作しない書籍やウェブサイトでも「オクシズ」という名前が登場することがあります。ただし、清水区といった地域ではオクシズという名称の認知は他の地域に比べて低く、住民たちが自らの地域を「オクシズ」と認識することはあまり見られません。

歴史と文化的なつながり

オクシズの地域は、江戸時代以前から昭和初期にかけて、様々な交流がありました。特に、現在の清水区両河内地域と安倍奥地域の間では、尾根を越える交易が行われていました。また、明治時代以降は地域間での血縁関係も構築されており、これに関連する資料が郷土資料として残っています。

オクシズには山梨県南部との歴史的、文化的なつながりもあります。例えば清水区両河内の西河内地区では、武田、小澤、竹沢など、甲斐国の伝統を引き継いだ苗字を持つ住民が多く、今でも当時の家紋を大切にしている家庭があるとのことです。また、昔から使われている山道は「塩の道」として発展し、地域の交流を促進してきました。このように、オクシズは自然だけでなく歴史や文化も色濃く残る場所であることが分かります。

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