オフィスで誘うエッチな彼女

『オフィスで誘うエッチな彼女』
（オフィスでさそうエッチなかのじょ）

2017年 3月24日にPULLTOP LATTEから発売されたアダルト向けの恋愛アドベンチャーゲーム。社会人の男女関係に焦点を当て、特にオフィス内での恋愛模様をテーマとして描かれた作品です。後に、2018年 7月12日にはアクラスのブランド「アイチェリー」よりDVDPG版もリリースされています。

システム

本作は、マウスクリックなどを主な操作としてテキストを読み進めていく、一般的なスタイルの恋愛アドベンチャーゲームとして制作されています。物語を進める中で発生する選択肢などによって、主人公とヒロインたちの関係性が変化し、複数のエンディングへと分岐する形式が採用されています。攻略対象となるヒロインは3人設定されています。

あらすじ

物語は、東京の大学を卒業し、大手総合電機メーカー「セントレアード株式会社」に新卒で入社した主人公、藤浪冬馬の視点で描かれます。彼は研修として営業統括部のイベント運営部門に仮配属されますが、そこで指導役を務める先輩社員、天宮麻衣と酔った勢いで関係を持ってしまいます。さらに、やり手として知られる営業統括部のナンバー2、瀬良忍とは、契約トラブルによる深夜残業をきっかけに親密な関係に発展します。また、会社近くの弁当屋の看板娘、双葉みこととは、店の窮状を救う手助けをしたことから交流が始まり、彼女に勉強を教える中で特別な感情を抱かれるようになります。冬馬は、それぞれの立場で働く3人の女性たちと関わり、様々な関係性を築いていきます。

登場人物

主人公
藤浪冬馬（ふじなみとうま）
本作の主人公。セントレアード株式会社の営業統括部に研修として配属された新入社員です。血液型はO型。普段は隠れオタクで、休日はゲームをして過ごすことが多いですが、時折時代劇のような古風な言葉遣いをすることがあります。

ヒロイン
天宮麻衣（あまみやまい）声：小倉結衣
冬馬と同じ部署の先輩社員。血液型はA型。職場では仕事のできるしっかり者ですが、プライベートではだらしない一面も。味覚が少し独特で、「カラシーペッパー」という個性的なフレーバーのコーラを好んでいます。自宅でのジャージ姿などを冬馬に知られ、普段のイメージとのギャップに慌てることも。実はセントレアードの取締役の娘という良家のお嬢様です。

瀬良忍（せらしのぶ）声：かわしまりの
営業統括部のナンバー2を務める、冬馬の上司。血液型はAB型。中途採用ながら高い手腕を持つやり手です。アニメ『ドン・ガスター』（OVA『トップをねらえ!』が元ネタとされる）が好きで、その話題を通じて冬馬と打ち解けます。契約トラブルによる深夜の残業後、冬馬を自宅に誘い、関係を持ちます。

双葉みこと（ふたば－）声：魚住さぁさ
セントレアード社近くの裏通りにある弁当屋「いこい」の看板娘。血液型はB型。家族経営の店を手伝いながら定時制の学校に通っていますが、学業は苦手で成績は赤点スレスレ。冬馬が彼女の店の社内出張販売を実現させたことで売上が回復し、冬馬に勉強を見てもらう中で好意を抱くようになります。

サブキャラクター
世田谷弘美（せたがやひろみ）
営業統括部の部長。忍をヘッドハンティングした人物です。

双葉蘭（ふたばらん）
みことの妹。冬馬を「冬兄」と呼び、姉と冬馬の関係を応援しています。

スタッフ・音楽

本作のキャラクターデザインは、天宮麻衣をなるみすずね、瀬良忍をあいざわひろし、双葉みことをTwinBoxがそれぞれ担当しました。シナリオは若葉祥慶とギハラが手掛けています。音楽はミリオンバンブーが担当し、ディレクションは十五夜が務めました。主題歌は、灰墨イノリが歌う「ドラマティックライン」が使用されています。初回版の特典として、主題歌を含む全13曲を収録したオリジナルサウンドトラックがダウンロード形式で配布されました。

反響

発売後の販売状況としては、アダルトゲームの販売サイトGetchu.comの集計で発売月（2017年3月）に12位、アダルトゲーム専門誌『BugBug』の集計では同月に14位を記録しました。しかし、年間集計ではいずれも上位圏外となっています。また、主要なサイトやメディアで行われたユーザー人気投票やアワードにおいても、発売月・年ともに目立った順位には入っていません。

一方、『BugBug』2017年6月号に掲載されたレビューでは、本作の展開について触れられています。レビュアーは、主人公が大企業に入社し、美人な先輩や有能な上司に気に入られ、年下の学生からも慕われる状況を「ご都合主義」と評しつつも、主人公とその周囲の環境に自然と感情移入できたと述べています。そして、本作の最も注目すべき点として、神聖な職場を舞台とした性的なシーンを挙げています。レビュアーは、そのエッチシーンのビジュアルが「エロくて迫力満点」であり、慣れ親しんだ場所での行為というシチュエーションがプレイヤーの「劣情を掻き立てる」と高く評価しています。

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