オール巨人

オール巨人

オール巨人（おーるきょじん）は、日本の有名な漫才師であり、自身がボケ担当として知られています。本名は南出繁（みなみで しげる）で、主に漫才コンビ「オール阪神・巨人」として名を馳せてきました。吉本興業に所属し、漫才界での地位を確立した彼の経歴を振り返ります。

生い立ちと教育

オール巨人は1951年11月16日に大阪市天王寺区で生まれました。家庭の事情で転居を繰り返し、豊中市に定住するまでを過ごしました。幼少期からの彼は特に暴れん坊ではなかったものの、いつのまにか「ケンカが強い」という名声を得て、学校内で一目置かれる存在に成長しました。私立大阪商業高等学校を卒業後、家業の鶏卵卸売り業で働く傍ら、素人名人会などの演芸番組で素朴な芸を披露しました。

この頃、交流が深まったのが6歳年下の高田昭徳、のちに「オール阪神」として知られる人物です。互いに即興的に漫才を行ったりする中で、彼らのコンビは徐々に人気を博し、最終的には吉本興業への所属を果たすことになりました。

コンビ結成と弟子育成

1975年、オール巨人とオール阪神という名前でコンビを結成し、吉本興業の一員として活動を始めました。彼らは、岡八朗の弟子として過ごした9ヶ月間の経験を通じて、漫才師としての技術を少しずつ身に付けました。巨人は、その後の漫才界において重要な存在となり、多くの弟子を育成することになります。

巨人の弟子としての教育方針は非常に厳格であり、弟子となった者たちに対し真剣に向き合っていました。しばしば愛情を持って接する一方で、無礼な態度に対しては厳しく叱責する一面もありました。弟子の中には、有吉弘行、角田龍平、コラアゲンはいごうまんなどがいます。彼は、かつて自分が叱った弟子たちが成功する姿を見て「弟子を辞めたら売れる」と冗談交じりにコメントするようにもなりました。

漫才とさまざまな活動

漫才師としての活動の傍ら、巨人は歌手としても活躍し、特に「男の子守唄」では大きな評価を得ることになります。また、NHK紅白歌合戦にも出場の機会を得ましたが、同じ年に人気のピコ太郎に先を越されたこともあり、笑いを交えて語られることとなりました。

さらに、テレビ番組『ガチンコ!』に出演することになり、若手漫才師を育成する講師としての責任を担いました。自身の言葉に基づく厳しい指導が話題を呼び、時には振る舞いが怖がられることもありましたが、彼自身は優しさを強調しています。

健康とプライベートのエピソード

オール巨人は健康面での苦難も経験しており、1997年頃にC型肝炎が発覚しました。不調を感じることは少なかったものの、病気との闘いは厳しく、治療を開始したのは60歳前のことでした。彼は高額な治療費を負担しながらも、漫才を続ける姿勢が多くの人々の心を動かしました。

私生活においては、巨人は妻や子供たちとも深い絆を持ち、家族を大切にしています。彼の家族は皆、芸能界で活動している者も多いです。

結論

オール巨人は、多彩な才能を持つ漫才師として、時代を給うエンターテイナーの一人です。彼の漫才や弟子育成、現場でのエピソードは、今もなお多くのファンに愛され続けています。巨人は漫才界の巨星であるだけでなく、師弟愛、家族愛もその人柄を形成している重要な要素です。

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