カンロ

カンロ株式会社の概要

カンロ株式会社（KANRO Co., Ltd.）は、日本の食品企業であり、主に飴を中心とした菓子の製造に特化しています。本社は東京都新宿区西新宿に位置し、キャッチフレーズ「ひと粒のメッセージ」のもと、製品作りに取り組んでいます。コーポレート・スローガンは「糖から未来をつくる。／Sweeten the Future」です。

創業の歴史

カンロの起源は、大正時代にさかのぼります。1912年に宮本製菓所として山口県で創業されたこの企業は、「宮本のドロップス」や「宮本の生玉」で知られ、山口県では非常に人気のあるキャンディメーカーとして成長しました。1950年には株式会社に改組し「宮本製菓株式会社」を設立、その数年後の1955年には「カンロ飴」を市場に投入することで、社名を「カンロ株式会社」と変更しました。

「カンロ飴」の特徴は、隠し味に「しょうゆ」を用いた独特な風味で、日本初のセロハン紙個別包装の飴としても知られています。1980年代に入り、製品ラインは「のど飴」や「グミ」にも広がり、現在では飴菓子専門メーカーとして確固たる地位を築いています。売上の96.1%はキャンディに由来し、大手商社の三菱商事との関係も密接です。

社名の由来

社名「カンロ」は、サンスクリット語の「アムリタ」（甘露）に由来しており、甘い水分が天から降り注がれるという意味があるほか、不老不死の薬とも考えられています。この深い意味を持ちながらも、親しみやすいカタカナ表記「カンロ」に落とし込まれているのが特徴です。

事業所と工場

カンロ株式会社は、東京都新宿区に本社を構える他、いくつかの工場や研究開発施設を持っています。特に、山口県のひかり工場、長野県の松本工場、そして新たに設立された朝日工場があります。これらの施設は、商品の開発や製造において重要な役割を果たしています。また、全国に8つの営業所も展開されており、地域に根ざした販売戦略を推進しています。

主な商品とサービス

「カンロ飴」をはじめ、健康を意識した「健康梅のど飴」や、風味豊かな「金のミルクキャンディ」など、多種多様な製品を展開しています。また、「ピュレグミ」や「ノンシュガー果実のど飴」など、健康志向の高まりを反映した商品も充実しています。特に「カンロ飴」はそのユニークな風味で多くの支持を受けており、長年にわたり愛されてきました。

近年の取り組み

近年では、創業100周年を迎え、直営店「ヒトツブ カンロ」のオープンや、商品への革新も推進しています。2017年には40年ぶりにCIを刷新し、同時に新たなコーポレート・スローガンを制定しました。さらに、地域貢献活動にも努めており、地域スポーツチームのスポンサーとしても活動しています。

エンターテインメントとの関わり

企業の広報活動には、さまざまなメディアへの露出や、子供向けのアニメ上映会などのイベントも含まれています。これにより、カンロの名前が若い世代にも広く浸透しています。

このようにカンロ株式会社は、伝統を守りつつも時代に応じた変革を続ける企業として、今後の展開にも注目です。

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