クラフター

株式会社クラフター：映像からデジタルへ、そしてその終焉

株式会社クラフターは、博報堂グループ傘下にあった日本の企業です。かつては映像コンサルティングを主な事業として展開していましたが、後にUX/UIデザイン開発を手がける子会社、株式会社クラフターエンジンを設立するなど、事業領域を拡大しました。しかし、2022年10月、事業譲渡と会社解散という形でその歴史に幕を閉じました。

クラフターの設立と変遷

クラフターの前身は、2011年4月に設立された株式会社STEVE N' STEVENです。博報堂のコピーライターであった古田彰一氏と、アニメ映画監督の神山健治氏、アニメーションプロデューサーの石井朋彦氏の3名によって設立されました。博報堂と博報堂DYメディアパートナーズの出資を受け、設立当初から高い注目を集めました。

2016年11月、社名を株式会社クラフターに変更。その後、2017年にはアニメ制作会社ラッキーピクチャーズの全株式を取得し、子会社として株式会社クラフタースタジオを設立しました。クラフタースタジオは、数々のアニメーション作品制作に携わり、クラフターの成長を大きく支えました。

しかし、2022年9月、クラフタースタジオはLDH JAPANに全株式を譲渡、社名を「LDH DIGITAL」に変更しました。これと前後して、クラフター本体も博報堂に事業を譲渡し、同年10月13日、クラフターとクラフターエンジンは解散しました。

事業内容と主要作品

クラフターは、設立当初は映像コンサルティングが中心でしたが、その後、アニメーション制作、ゲーム開発、CM・PV制作など、多様な事業を展開していました。特にアニメーション制作では、クラフタースタジオを通じて数多くのテレビアニメ、劇場アニメ、Webアニメを制作しました。具体的な作品名は公開情報からは特定できませんが、その活動は日本のアニメーション業界に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

ゲーム分野では、世界的に有名なスマートフォンゲーム『Pokémon GO』のヒューマンキャラクタープロデュースに携わったことが知られています。また、ミュージックビデオ制作などにも積極的に取り組んでいました。

クラフターの遺産

クラフターは、わずか11年の歴史の中で、映像、アニメーション、ゲーム、広告など、多岐にわたる分野で実績を残しました。その活動は、博報堂グループのクリエイティブな力と、アニメ業界の高度な技術が融合した結果と言えるでしょう。クラフターの解散は残念な出来事ではありますが、彼らが築き上げた実績と経験は、日本のデジタルエンターテインメント業界の発展に貢献し続けたと言えるでしょう。

クラフターの事業は博報堂に引き継がれ、CRAFTAR X PROJECT（CXP）として新たな形で展開されています。このプロジェクトが、クラフターのスピリットを受け継ぎ、更なる発展を遂げることを期待しましょう。

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