グラシャ＝ラボラス

グラシャ＝ラボラス

グラシャ＝ラボラス（Glasya-Labolas）は、悪魔学において知られる強大な悪魔の一柱です。カークリノラース（Caacrinolaas）、カーシモラル（Caassimolar）といった別名でも呼ばれています。

概要

『ゴエティア』によれば、グラシャ＝ラボラスは36の軍団を率いる序列25番の大総裁として記述されています。その力は強大で、多くの悪魔を使役するとされています。

また、『大奥義書』においては、ネビロスの支配下にあるとされています。しかしながら、『地獄の辞典』では、ネビロス（あるいはナベルス）が時折、移動手段としてグラシャ＝ラボラスを使役するに過ぎないと紹介されており、両者の関係性については諸説あることがうかがえます。

召喚された際の姿は、グリフォンのような翼を持った犬として描写されることが多いです。この異形の姿は、彼の持つ神秘的な力と関連付けられています。グラシャ＝ラボラスは、人文科学に関する深い知識を授ける一方で、殺戮の達人としての側面も持ち合わせています。そのため、召喚には注意が必要とされています。

彼は過去と未来に関する知識を豊富に持っており、隠された真実を明らかにするとも言われています。また、人を透明にする能力を持つとされ、その力を利用して様々な策略を巡らせると伝えられています。

グラシャ＝ラボラスは、知識、力、策略を兼ね備えた複雑な悪魔であり、その存在は多くの文献で語られています。

参考文献

コラン・ド・プランシー著、床鍋剛彦訳『地獄の辞典』講談社、1990年
Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904),p29 The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
Johann Weyer, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（ラテン語および英文）
Goetia*, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（英文）

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