コクミン

株式会社コクミン：歴史と現状

1935年、大阪市住之江区にて創業された株式会社コクミンは、長い歴史を持つ老舗ドラッグストアチェーンです。かつては業界でトップクラスの売上高を誇り、マツモトキヨシに次ぐ規模を有していました。

長年にわたり、地域社会に密着した営業を展開し、顧客からの信頼を培ってきました。その歴史の中で、コクミンは数々の挑戦を繰り返してきました。日本初の地下街へのドラッグストア出店、POSシステムの早期導入、郊外型店舗への進出など、常に時代の先端を行く経営戦略を展開してきたのです。

また、コクミンは他のドラッグストアチェーンと連携し、WINグループを形成することで、更なる発展を遂げました。しかし、2022年6月、コクミンはウエルシアホールディングスと資本業務提携を締結し、ウエルシアグループの一員となりました。この提携は、コクミンの更なる成長と安定経営につながるものと期待されています。

ウエルシアグループへの加入に伴い、コクミンはポイントサービスをTポイント（現Vポイント）へ移行しました。これにより、ウエルシアグループ共通のポイントキャンペーンが導入され、顧客はより多くのメリットを得られるようになりました。さらに、イオングループのWAON POINTにも対応し、ダブルポイント付与も可能になりました。ただし、2024年5月からはWAON POINTを中心としたポイントサービスへと移行しています。

沿革と事業展開

コクミンの歴史は、創業者の絹巻薫が「粉浜コクミン薬局」を開設した1935年に始まります。その後、順調に店舗数を拡大し、1957年には日本初の地下街への出店という快挙を成し遂げました。関東、九州、北海道への進出も早いうちから行われ、全国展開へとつながっていきました。

1969年には大阪市住之江区に本社新社屋を建設し、事業の拡大を支える基盤を構築しました。1972年には、業界に先駆けてPOSシステムを導入し、経営の効率化を図るなど、常に時代の変化に対応した経営努力を続けてきました。

事業面では、調剤事業の強化、物流センターの開設、コンビニエンスストアとの連携による新業態店舗の展開など、多角的な戦略を展開しました。また、ビューティー特化型店舗「KOCOLO GARDEN」やコンビニドラッグストアなども展開していましたが、現在はコクミン、コクミン薬局、シルクなど、いくつかの業態で店舗を運営しています。

コクミンの挑戦と未来

2020年には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるマスク不足の中で、一部店舗でのマスクの抱き合わせ販売問題が発生しました。この問題について、コクミンは謝罪すると共に、公正取引委員会からの要請にも応じました。この出来事を教訓に、企業倫理の更なる向上に努めていると考えられます。

近年では、売上高も堅調に推移しており、2015年4月期には533億円、2016年4月期には612億円に達しています。

ウエルシアグループの一員となったコクミンは、更なる成長を目指し、地域社会への貢献を続けながら、顧客満足度の向上に努めていくものと期待されます。長年にわたる信頼と実績を基盤に、新たな時代への挑戦を続けていくでしょう。

主要な事業内容

ドラッグストアの運営：都市型、郊外型、コンビニ型など、多様な業態の店舗を展開。
調剤薬局の運営：医療機関からの処方箋に基づいた調剤業務を行う。
その他：ポイントサービスの運営、物流業務など。

コクミンの強み

長い歴史と地域密着型の営業：顧客からの信頼が厚い。
多様な業態展開：顧客ニーズに合わせた柔軟な対応が可能。
ウエルシアグループとの連携：経営基盤の強化と事業拡大が期待される。

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