コマンドプロンプト

コマンドプロンプト：コマンド入力待ちの合図

コマンドプロンプトは、コマンドラインインタフェース上でユーザーからのコマンド入力を待つ状態を示す表示です。Windowsの`cmd.exe`を指すこともありますが、本記事ではより一般的な意味でのコマンドプロンプトについて説明します。これは、ユーザーに対してコマンドを入力するよう促す、あらゆるインタフェースにおけるプロンプト表示を包括的に指します。GUI環境では、テキストボックスなどの入力フォームもこのプロンプトに相当します。

コマンドプロンプトの表示例

様々なオペレーティングシステムやシェルで、コマンドプロンプトは異なる形式で表示されます。

MS-DOS系 (cmd.exe): `ドライブレター:¥パス>` のような形式で表示されます。`¥`はシステムによって円記号またはバックスラッシュとして表示されます。環境変数`PROMPT`の設定によってカスタマイズ可能です。かつては `A>` のような簡素な表示も存在しました。
Unix系シェル: ホスト名、ユーザー名、`$`、`%`、`#` （スーパーユーザーを示す）などの記号を付加して表示されます。シェルの種類や設定によって表示内容は異なります。例えば `host1$ ` のように表示されることが多いです。`bash`では、`PS1`から`PS4`までのシェル変数を変更することで、表示内容をカスタマイズできます。
* PC-9801: PC-9801シリーズでは、ハードウェアによるテキスト表示とユーザ定義可能な外字領域を活かし、コマンドプロンプトにアニメーションを表示するなど高度なカスタマイズができました。

コマンドプロンプトのカスタマイズ

多くのコマンドインタプリタでは、コマンドプロンプトの表示内容をカスタマイズできます。カレントディレクトリ、ホスト名、時刻、実行中のジョブ数などを表示させることで、ユーザーの利便性を向上させることができます。MS-DOS系では`PROMPT`環境変数、`bash`では`PS1-PS4`シェル変数を変更することで、表示内容を自由に設定できます。

シングルタスクとマルチタスク環境

シングルタスク環境（例：MS-DOS）では、コマンドの実行中はコマンドプロンプトは表示されず、コマンドの実行結果が表示されます。コマンド実行が終了すると、コマンドプロンプトが再び表示されます。一方、マルチタスク環境（例：Unix系シェル）では、バックグラウンドでプロセスを実行しながら、同時にコマンドプロンプトを表示することができます。これはジョブ管理機能によるもので、コマンドプロンプトが表示されていることは、シェルがコマンド入力待ちの状態であることを意味します。

コマンドプロンプトとコマンド

コマンドプロンプトの「プロンプト」は「入力を促すもの」という意味を持ちます。コマンドプロンプトが表示されている状態は、ユーザーがコマンドを入力できる状態であることを示します。コマンドを入力し、実行すると、そのコマンドの結果がコマンドプロンプトに表示されたり、別のウィンドウが表示されたりします。コマンドの実行が完了すると、再びコマンドプロンプトが表示され、次のコマンドの入力を待つ状態になります。

まとめ

コマンドプロンプトは、コマンドラインインタフェースにおける重要な要素です。その表示形式やカスタマイズ性は、オペレーティングシステムやシェルによって異なりますが、ユーザーがコマンドを入力し、システムと対話するための基本的なインタフェースとして、重要な役割を果たしています。シングルタスクとマルチタスク環境の違いを理解することで、コマンドプロンプトの挙動をより深く理解することができます。

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