ゴンゾ

株式会社ゴンゾの概要

株式会社ゴンゾ（英: GONZO K.K.）は、日本を拠点にアニメーションの企画、制作、販売、輸出入を行う企業です。主にデジタルアニメーションの技術を駆使し、多くの著名な作品を世に送り出しています。また、日本動画協会の正会員でもあり、業界内での地位も確固たるものです。

歴史の歩み

設立経緯

株式会社ゴンゾの起源は1992年にさかのぼります。この年、制作プロデューサーの村濱章司氏や映像作家の樋口真嗣氏などが集まり、クリエイターの事務所を設立しました。そして、同年の9月に村濱が有限会社ゴンゾを正式に設立。この社名は、イタリア語で「馬鹿」を意味する「gonzo」に由来しています。また、「ハンター・S・トンプソン」からの影響もあるとのことです。

デジタルアニメーションの確立

1994年末、次世代ゲーム機の登場により、ゴンゾはデジタルアニメーションに特化した作品制作を開始。1996年にはセガサターン用のゲームソフト『LUNAR ザ・シルバースター』のムービーパートを手がけ、これがきっかけとなりゲームに関連する映像制作が増加しました。特に、1998年に制作されたOVA『青の6号』は、フルデジタルアニメーションの魅力を広め、ゴンゾのブランドを確立する契機となりました。

GDHグループ香港

1999年、ゴンゾは株式会社に組織変更し、翌年には持株会社である株式会社ゴンゾ・ディジメーション・ホールディングを設立。これにより、ゴンゾはグループ全体のブランド名としての地位も築きました。2002年にはゴンゾとディジメーションが合併し、新たに「株式会社ゴンゾ・ディジメーション」としてスタートしましたが、2004年8月には再び「株式会社ゴンゾ」に商号変更しました。

作品の多様化

2000年代に入ると、ゴンゾはテレビアニメ制作にも力を入れ、2005年放送の『BLACK CAT』は、『週刊少年ジャンプ』連載の漫画を原作とする作品でありました。また、2006年には初の劇場アニメ作品『銀色の髪のアギト』を公開しました。

経営の波乱

2008年以降、経営面での課題も抱えるようになり、2009年にはGDHがゴンゾを吸収合併する形で商号を「株式会社ゴンゾ」に改めました。この合併により、長年の歴史を有する法人ゴンゾは組織上消滅しましたが、ブランド名は引き続き使用されています。

最近の活動

2010年代に入ってから、ゴンゾは主にビデオゲーム関連のプロモーションビデオや他社作品の制作を行うなど、新しい方向性を模索してきました。2011年には久しぶりに新作アニメ『にゃんぱいあ The Animation』や『ラストエグザイル-銀翼のファム-』を発表。2020年までにはその制作部門の一部をスタジオKAIへ譲渡するなど、さらなる進化を目指しています。

現在の状況

2021年にはADKがゴンゾの株式を取得し、同社の完全子会社となりました。これにより、かつての独立性は薄れるものの、新しい時代に向けての再起を図っています。これまでの歴史を経て、ゴンゾは今後もアニメーション業界における存在感を維持しつつ、革新と挑戦を続けていくことでしょう。

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