シュガークン

シュガークン

概要

シュガークン（欧字名：Sugar Kun）は、2021年3月5日に日本で生まれたサラブレッドの競走馬です。その血統背景が特に注目されており、父は名種牡馬ドゥラメンテ、母はシュガーハート、母父はサクラバクシンオーという構成です。母シュガーハートは、G1競走を7勝した歴史的な名馬キタサンブラックの母でもあり、シュガークンはキタサンブラックの半弟にあたります。

馬名の「シュガークン」という名前は、母馬の名前の一部である「シュガー」に、時を意味する漢字「芬（ふん）」を合わせた造語です。

競走馬としての主な実績は、2024年にクラシック戦線への重要なステップレースである青葉賞（G2）を制したことです。

競走経歴

シュガークンの競走馬としてのキャリアは、3歳シーズンを迎えた2024年から始まりました。

3歳（2024年）

初めてのレースは、2月4日に京都競馬場で行われた芝1600メートルの新馬戦でした。鞍上にはトップジョッキーの武豊騎手を迎え、レースでは中団の前目で脚を溜める競馬を選択。最後の直線で鋭い追い込みを見せましたが、わずかに前を行く馬に届かず、2着でのデビューとなりました。

2戦目は舞台を阪神競馬場に移し、2月24日の芝2000メートル未勝利戦に出走。ここではスタートから好位につけ、直線に入ると力強く抜け出し、後続に1馬身1/4差をつけて見事に初勝利を挙げました。

勢いに乗り、続く大寒桜賞（中京、芝2200メートル）には3月24日に挑戦。このレースでは大外枠からのスタートでしたが、積極的にハナを奪う戦法に出ました。そのまま先頭を譲らずレースをリードし、直線に入っても脚色が衰えることなく粘り込み、後続に2馬身差をつける快勝。これでデビューから無傷の2連勝を飾りました。

そして、日本ダービーへと繋がる重要な一戦、4月27日の青葉賞（東京、芝2400メートル）に出走しました。これまでの逃げや好位からの競馬とは異なり、このレースでは道中を中団の4番手から5番手あたりで進め、じっくりと力を温存しました。直線に入ると、東京競馬場の長い直線でその末脚を存分に発揮。しぶとく伸びて先行馬を捕らえ先頭に立つと、外から強襲してきたショウナンラプンタをアタマ差凌ぎ切り、見事な重賞初制覇を達成しました。この勝利により、日本ダービーへの優先出走権を獲得しました。

クラシックの最高峰である日本ダービー（東京、芝2400メートル）には、優先出走権を行使して出走。8番人気に推されましたが、強豪揃いのメンバーの中で結果は7着に終わりました。ダービー後は今後のために一旦リフレッシュのため放牧に出されました。

その後の状況と故障

日本ダービーからの帰厩後、秋の目標としては、クラシック最終戦である菊花賞ではなく、より古馬との対戦となる年末のグランプリレース、有馬記念を目指す方針で調整が進められていました。しかし、残念ながら2024年9月15日、JRAより左前浅屈腱炎の発症が発表されました。この診断により、長期の療養が必要となり、競走馬としての復帰は未定となりました。

半兄キタサンブラックと同様、中長距離での活躍が期待され、順調に実績を積み上げていた矢先の故障であり、陣営にとってもファンにとっても非常に残念な事態となりました。

付記事項

本記事に記載されている競走成績は、主にJBISサーチおよびnetkeiba.comのデータを参照しています。ただし、これらの情報は2024年5月26日時点のものであることをお断りしておきます。

シュガークンの血統は、父ドゥラメンテ、そして母を通じて受け継いだ半兄キタサンブラックという偉大な血統背景を持っており、その潜在能力の高さが期待されています。現在は療養期間中ですが、再び元気にターフに戻り、その血統に見合う活躍を見せてくれる日が待たれます。

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