シンカンセンスゴイカタイアイス

シンカンセンスゴイカタイアイスとは

「シンカンセンスゴイカタイアイス」は、新幹線の車内販売や駅の売店で購入できる、非常に硬いアイスクリームの通称です。元々はインターネット上での愛称でしたが、現在では正式な販売名称としても使われています。

概要

このアイスクリームは、スジャータが製造する「スジャータ スーパープレミアムアイスクリーム」という商品です。車内販売では、アイスクリームの品質を保つためにドライアイスで冷却されており、その結果、非常に硬く凍っています。購入直後には付属のプラスチックスプーンが刺さらないほどで、蓋が開けられないことさえあります。そのため、多くの人がどのようにしてこのアイスクリームを食べるかをSNSで共有し、話題となりました。

正式名称は「スジャータ スーパープレミアムアイスクリーム」ですが、販売元のジェイアール東海パッセンジャーズも「シンカンセンスゴイカタイアイス」という名称をパッケージに使用しています。2013年頃からTwitterを中心にブームとなり、現在に至るまで多くの人に愛されています。

硬さと対策

車内販売のアイスクリームは、ドライアイスによる冷却と、空気含有量が少なく乳脂肪分が高いという特徴から、非常に硬く凍ります。そのため、購入後すぐに食べることは非常に困難です。スジャータは、食べるまでに10分程度待つことを推奨しています。

駅の売店や通販で購入した場合は、車内販売のような極端な冷却状態ではないため、比較的柔らかく食べやすい状態で入手できます。また、自宅で冷凍保存した場合も同様です。

消費者はこの硬さに様々な対策を試み、SNSに投稿しています。例えば、「アイスクリームに棒を刺してそのままカップから抜き取り、棒アイスのようにして食べる」という方法や、温かいコーヒーを注いでアフォガード風に楽しもうとする試みもありました。しかし、後者の場合はムペンバ効果でコーヒーの方が凍ってしまうという結果になったそうです。

アイスクリーム用スプーン

この硬いアイスクリームに対応するため、熱伝導率の高いアルミニウム製の「N700Sアルミアイスクリームスプーン」が開発されました。JR東海パッセンジャーズ（当時：ジェイダイナー東海フーズ）は以前から金属製のスプーンの販売を検討していましたが、衛生上の問題で実現には至りませんでした。しかし、2020年に条件を満たす製品が見つかり、商品化が実現しました。

発売当初は非常に人気が高く、わずか3日で売り切れるほどの反響がありました。その後、シリーズ化が決定し、カラーバリエーションも増えています。この商品の登場以降、「アイスが溶けるスプーン」は日本で人気商品の一つとなりました。JR西日本も同様の商品を発売しており、こちらは「カモノハシのイコちゃん」のグッズとして販売されています。

販売箇所とラインナップ

2022年7月15日には、JR東京駅の東海道新幹線ホームに自動販売機が設置されました。現在では、東海道・山陽[[新幹線]]、東北新幹線、山形[[新幹線]]、秋田新幹線、北陸[[新幹線]]、特急「あずさ」「ひたち」の車内販売の他、一部駅の売店やリニア・鉄道館でも購入できます。また、ジェイアール東海パッセンジャーズの公式オンラインショップでも「シンカンセンスゴイカタイアイス」として販売されています。

2019年半ばには、JR東日本管内の新幹線や特急列車での販売が一時的に終了しましたが、2022年12月1日までに再開されました。かつては、路線限定の商品も存在していました。

通常はバニラと抹茶が通年販売されており、期間限定のフレーバーも登場します。2023年10月以降、東海道新幹線でのワゴン販売は休止されましたが、グリーン車ではモバイルオーダーを利用して購入できます。

インターネットスラングとして

2013年頃からTwitterで「シンカンセンスゴイカタイアイス」という名称が使われるようになり、アイスクリームにスプーンが刺さった画像が多数投稿されました。「スゴイカタイ」という言葉は、アメリカの小説『ニンジャスレイヤー』に登場する「マルノウチ・スゴイタカイビル」という言葉から影響を受けています。

日本語としては「スゴクカタイ」が正しい表現ですが、Twitter上では両方の表現が見られます。ボカロPのシャノンは、このアイスクリームをテーマにした楽曲「シンカンセンスゴイカタイアイス」を制作しており、ミュージックビデオは東海道新幹線60周年を記念したファンメイドムービーとなっています。

コラボレーション

スマートEXの1周年記念キャンペーンでは、D席の景品として、車内販売のアイスクリームと井村屋のあずきバー1年分が贈呈されました。担当者はその硬さを比較することを提案しています。

その他の呼称

このアイスクリームは、「シンカンセンスゴクカタイアイス」や「ｼﾝｶﾝｾﾝｽｺﾞｸｶﾀｲｱｲｽ」など、様々な表記で呼ばれることがあります。

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