ジバンシィ

ジバンシィ (GIVENCHY) の概要

ジバンシィは、フランスのファッション界において重要な地位を占めるブランドで、1952年にユベール・ド・ジバンシィによって設立されました。ブランドの本店はパリ8区のモンテーニュ大通りに位置しており、同じく8区のジョルジュ＝サンク大通りには本社があります。ジバンシィはLVMHグループの一部として、ディオールに次ぐ重要な部門でもあります。

ブランドの特徴と展開

ジバンシィは、衣服だけでなく、装飾品、香水、化粧品といった幅広いファッションアイテムを展開しています。特に、ブランドの象徴的なロゴは、アルファベットのGを四角く整形したデザインで、このロゴは顧客に深く印象づけられています。ジバンシィの最新コレクションは、毎シーズンパリ・コレクションで発表され、その斬新なデザインがファッション界での注目を集めています。

有名な顧客には、オードリー・ヘプバーンやモナコ大公家のグリマルディ家、さらにはアメリカのケネディ家などがあり、特にヘプバーンは映画『麗しのサブリナ』などでジバンシィの衣装を身にまとい、そのスタイルが多くの人々に影響を与えました。彼女が着た「黒いジバンシィドレス」は特に有名です。

また、ケネディ家の女性たちが第35代アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの葬儀で着用した喪服も、このブランドのデザインによるもので、その際の印象が語り継がれています。

日本におけるジバンシィ

日本でのジバンシィの展開は長い歴史を持ち、アパレル商品はセレクトショップのサードカルチャー社を通じて販売されました。しかし2014年には、東京・表参道に日本初の直営店舗がオープンし、これによりルイ・ヴィトン・ジャパン自らが輸入と販売を行うようになりました。コスメや香水の展開においても、パルファム・ジバンシィ・ジャポンが手がけており、全国のデパートにはコスメカウンターが設けられています。

ユベール・ド・ジバンシィの生涯

ユベール・ド・ジバンシィは1927年にフランスのボーヴェで生まれました。彼は5歳の時に父を亡くし、その後は祖父に育てられます。彼がデザイナーを目指すきっかけとなったのは、1937年のパリ万博での衣装展示でした。17歳の時にジャック・ファットのメゾンに入社し、その後も多くの名門メゾンでの経験を積み、1952年に自身のブランドを設立しました。彼の初コレクションは、ファッション界において高く評価され、「モードの神童」と称えられました。

ジバンシィの影響力は映画ファッションにも及び、特にオードリー・ヘプバーンとの関係は深く、彼女のためにデザインした衣装は多くの名作に登場します。ブランドとしての成長を追い、1995年には後任にジョン・ガリアーノが指名され、そして2018年3月10日、91歳で亡くなるまで彼の名前はファッション史に刻まれ続けました。

伝説的なタイアップ

ジバンシィはファッションだけにとどまらず、自動車業界ともコラボレーションを行っています。1970年代には、リンカーンの特別仕様車にジバンシィが内外装を手がけたモデルが登場し、1980年代には日産自動車と提携し、特別モデルのローレル（C31型）を製作しました。このシリーズでは、ユベール・ド・ジバンシィ自身がCMキャラクターを務め、ブランドのスタイルが自動車という新たな分野でも表現されました。

ジバンシィの革新性と影響力は、今なおファッション界で強い存在感を保ち続けており、そのスタイルに魅了される人々は後を絶ちません。彼の意志を引き継ぎつつ、今後の新たな挑戦を続けるジバンシィに注目が集まっています。

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