スズキ・エブリイ

スズキ・エブリイの概要

「エブリイ」（EVERY）は、スズキによって製造されるワンボックス型の軽自動車です。このモデルは、1964年に初めて販売されたキャリイのバンモデルから進化し、1982年には「キャリイバン」としてサブブランド名が付けられました。その後、エブリイは商用車と乗用車としての多様なモデルを展開し、1993年にはワンボックス車としてのブランドネームが「エブリイ」に統合されました。

歴史とモデルチェンジ

エブリイは、その登場から数十年に渡って生産されており、スズキの軽自動車の中でも長い歴史を持つモデルです。1999年以降、商用車は「エブリイ」、乗用車は「エブリイワゴン」というように用途によってブランド名が異なる形で販売され、これにより使い分けが明確となっています。

初代（1982-1985年）

初代エブリイは1982年に登場し、キャリイバンをマイナーチェンジしたモデルとしてスタートしました。このモデルでは、特に商用向けの装備が充実し、様々なバリエーションが展開されました。

2代目（1985-1991年）

1985年にはフルモデルチェンジが行われ、新たにスペシャルグレード「ジョイポップ」が追加されました。この世代では、カラードバンパーやエアコンといった特別装備のモデルも人気を博しました。

3代目（1991-1998年）

1991年にモデルチェンジし、ビジネスバンタイプとしての特性を持ちながらも、乗用志向が強まった期間でした。

4代目（1999-2005年）

1999年にはフルモデルチェンジが行われ、より現代的なデザインと先進的な機能が搭載されました。この世代から「エブリイワゴン」という名称が相対的に普及し、様々なモデルが展開されました。

5代目（2005-2015年）

2005年には再度のフルモデルチェンジが行われ、軽自動車市場での利便性が向上しました。特に、「軽のミニバン」というコンセプトのもとで、後席パワースライドドアが搭載されるなど、使い勝手が大幅に改善されました。

6代目（2015年-現在）

現在の6代目は、より広い空間と使い勝手の追求がなされており、荷室の拡大や内装の改善などが行われています。また、最新の安全装備やデザインを取り入れたモデルが展開されています。

スズキ外ブランドでの展開

エブリイは、スズキ以外のブランドでも生産されており、オートザムからはマツダ・スクラムとして、日産からはNV100クリッパーとしても販売されています。また、韓国では大宇国民車によるライセンス生産が行われ、現地名称で「ダマス」として展開されました。こうした多様な展開は、エブリイが広範な市場に対応できるモデルであることを示しています。

車名の由来

「エブリイ」の名前には、「あらゆる」や「どこでも」という意味が込められていますが、英語の正確な表現としては「everywhere」の方が適しています。このことから、スズキは高い積載性と軽快な走行性能を兼ね備えたモデルとしてエブリイを位置づけています。

まとめ

エブリイは、1964年から続くスズキの軽自動車であり、今もなお多勢のユーザーに支持されています。その多様なモデルと使い勝手の良さが、商用だけでなく多目的用途での人気を博しています。学習性能の向上により、現代のニーズに応じた進化が続いているエブリイは、今後もその存在感を維持し続けるでしょう。

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