スタジオ地図

スタジオ地図について

スタジオ地図（英: Studio Chizu）は、日本のアニメーション制作を行う企業で、正式名称は株式会社地図です。2011年に設立され、映画『時をかける少女』や『サマーウォーズ』の監督である細田守が中心となり、彼の元でプロデューサーを務めていた齋藤優一郎と共に創立されました。スタジオ設立の背景には、細田自身の新作映画『おおかみこどもの雨と雪』を制作するための基盤を作りたいという強い思いがありました。

当初の計画では、細田監督と齋藤は、映画制作に透明性と責任を持ち、観客に向き合った作品作りを実現するため、スタジオの運営を自ら行う必要があると考えました。規模の大きなスタジオを目指すのではなく、「小さくても自分たちの作品を作る場所」を求めていました。細田監督はこのスタジオのサイズを「とても小さなスタジオ」と表現し、最適な環境を整えることが最も重要であると語っています。

スタジオ地図という名前の由来は、映画にはまだ描かれていない未開の地図が広がっているという力強いメッセージに基づいています。細田監督は、映画制作を通じて新しい大陸を発見し、その上に新しい線を引いていくことを理想としています。この理念は、スタジオのロゴにも象徴的に表現されており、映画『時をかける少女』の主人公のシルエットが使用されています。これにより、未来に向けたチャレンジ精神が示されています。

スタジオ地図は、2012年に自身のオリジナル映画の第一作『おおかみこどもの雨と雪』を公開し、大ヒットを記録しました。興行収入は42.2億円に達し、スタジオの名を広めるきっかけともなりました。その後、2014年末には、日本テレビ放送網との共同出資により、スタジオ地図有限責任事業組合（LLP）が設立されました。この組織は、作品から派生する事業をプロデュースし、キャラクターグッズや知的財産の管理を目的としています。

さらに、2015年には日テレショップ内に「スタジオ地図SHOP」がオープンし、細田の作品に関連するオリジナルグッズの通信販売が開始されました。このように、スタジオ地図は映画制作だけでなく、その周辺に関連するビジネス展開にも注力しています。

スタジオ地図に所属する関連人物には、細田守をはじめ、アニメーターや演出家などが名を連ねています。具体的には、青山浩行、山下高明、濱洲英喜、尾崎和孝、濱田高行などがいます。彼らは各々の専門知識を活かし、スタジオ地図の作品が高いクオリティを保つために貢献しています。スタジオの代表取締役には齋藤優一郎と齋藤佑佳が名を連ね、マッドハウスでの豊富な経験を活かして、作品の制作を行っています。

スタジオ地図は、将来的にも新しい作品を世に送り出し、その活動を通じてアニメーション文化の振興に寄与し続けることでしょう。

もう一度検索