ストラ

ストラ (Stola)とは

ストラは、カトリック教会をはじめとする特定の教派において、司教、司祭、助祭といった聖職者が礼拝の際に首から掛ける帯のことです。カトリック教会での呼称が「ストラ」であり、聖公会などでは「ストール」とも呼ばれます。正教会には同様の役割を担うオラリやエピタラヒリがありますが、形状は異なります。

起源

ストラの起源には諸説あり、聖職者を識別するためのサインとして用いられたとする説や、儀式中に手を拭くタオルが進化したとする説などが存在します。現在では、聖職者の象徴として重要な意味を持っています。

形状と色

様々な刺繍や織柄が施された素材が用いられます。聖餐式が会衆との対面形式で行われるようになってからは、刺繍などの装飾が上部に施される傾向にあります。

ストラの色は、原則として使用する日の祭色によって決まります。主に白、紫、赤、緑の4色が用いられますが、葬儀用の黒（近年は使用頻度が減少傾向）、バラ色（聖母を象徴）、青、金などが用いられることもあります。教会が備品として用意しているほか、聖職者が按手や着任の記念として贈られることも多く、自前のストラを所有している聖職者も少なくありません。特に緑色のストラは使用期間が長いため、他の色に比べて傷みやすく、複数枚所有している場合もあります。

装着方法

初めてストラを装着する際には、祈りや香、聖水などを用いて祝福を行う場合があります。

位階による装着方法の違い

カトリック教会や聖公会においては、ストラの装着方法によって聖職者の位階を識別できます。助祭・執事は、U字形に折り返したストラを左肩から右腰にかけて斜め掛けします。一方、司祭は首にかけるのみです。司教・主教も首から掛けますが、ミトラやバクルス、シャツの色など、他の服装によって区別できます。

関連項目

司祭服
輪袈裟

外部リンク

* CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: Stole

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