センチュリーシリーズ

センチュリーシリーズの戦闘機群

センチュリーシリーズは、1950年代にアメリカ空軍によって開発された一群の戦闘機を指します。これらの機体は、主にノースアメリカン社製のF-100 スーパーセイバーから始まり、F-100からF-106までの6機種が形式上の基本として位置づけられています。また、これに続く試作機や計画機も含めることがありますが、一般的には実用化された機体に限定されることが多いです。

センチュリーシリーズの特徴

「センチュリー」という名称は、初の実用超音速戦闘機であるF-100に付与された型番に由来しています。これが「100」という区切りの良い数字であったため、以降に発表された機体もすべて100番台の型番が付けられました。この際、他の候補機の型番を見直す動きがあり、F-95からF-99の番号は消費され、その結果、F-100が特別な意味を持つようになったという説も存在します。

センチュリーシリーズ一覧

実際にセンチュリーシリーズとして広く認識されているのは、以下の6機種です。これらの戦闘機は各々異なる特性を持ち、アメリカ空軍の戦闘能力の向上に貢献してきました。

1. ノースアメリカン F-100 スーパーセイバー
1950年代初頭に導入された、アメリカ初の実用超音速戦闘機。

2. マクドネル F-101 ヴードゥー
複合的な任務に対応可能な多用途機。

3. コンベア F-102 デルタダガー
防空任務を主目的としたデルタ翼機。

4. ロッキード F-104 スターファイター
高速性能を追求した戦闘機で、海外でも広く使用されました。

5. リパブリック F-105 サンダーチーフ
主に対地攻撃に特化した設計。

6. コンベア F-106 デルタダート
高度な防空能力を有する機体。

これらの機体はいずれも超音速性能を持ち、冷戦時代の戦闘空域で重要な役割を果たしました。

センチュリーシリーズに含まれない機体

さらに、センチュリーシリーズとして名前が付いているものの、通常はリストに含めない機体もあります。これには以下のようなものがあります。

• - リパブリック XF-103 (モックアップのみ)
• - ノースアメリカン F-107 (試作のみ)
• - ノースアメリカン XF-108 レイピア (モックアップのみ)
• - F-109 (正式には命名されず)
• - ベル D-188A (モックアップのみ)

これらの機体は試作段階にとどまったり、設計の段階で終了したため、実運用には至っていないのが特徴です。

110番台機体の扱い

センチュリーシリーズは一般的に100番台の機体に限定されていますが、稀に110番台の機体が含まれることがあります。例を挙げると、マクドネル・ダグラスのF-110 スペクターや、ジェネラル・ダイナミクスのF-111 アードバーク、ロッキードのF-117 ナイトホークなどがそれに当たります。

まとめ

センチュリーシリーズは、超音速戦闘機の開発史において重要な位置を占める機体群です。その影響力は今もなお評価されており、アメリカ空軍の防空体制の一端を担ったことに大きな意義があります。特に、一部の戦闘機はその後も兵器システムの一部として運用されたため、軍事史においてその存在は忘れられることはありません。

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