セーブ

セーブとは

セーブとは、野球の用語で、主に救援投手が試合の最後までリードを守ることで得られる投手の記録を指します。この記録は、リードを維持して勝利に導くための投手の役割を評価する重要な指標として機能しています。最も多くのセーブを記録した投手には特別なタイトルが与えられます。

セーブの歴史と成り立ち

セーブという概念は、1960年にアメリカのジャーナリスト、ジェローム・ホルツマンによって提唱されました。彼の提案の背景には、1959年にロイ・フェイスが記録した成績があります。彼はフォークボールを駆使して18勝を果たしましたが、そのうち10勝は救援投手としての立場から得られたものでした。因此、ホルツマンは救援投手を正しく評価するための新たな指標が必要と感じ、このセーブの定義を創り出しました。

1969年には、MLBにおいて公式記録として認められ、セーブは野球における新たな評価基準として位置付けられました。特に1973年以降はルールブックに明記され、制度的に整備されていきました。セーブは単なる勝ち星ではなく、投手としてのパフォーマンスを示す重要な要素とされてきたのです。

セーブの条件

セーブを獲得するためにはいくつかの条件を満たさなければなりません。まず、投手は勝利投手としての権利を持たず、試合の最後を投げ切る必要があります。また、リードを1/3イニング以上保ちながら、同点または逆転を許さずに試合を終了させなければなりません。これらの基準に加えて、以下の一つ以上の条件もクリアしなければなりません。

1. 登板時にリードが2点以内で、かつ1イニング以上投げること。
2. 登板時点で同点または逆転を許す危険な状況であること。
3. 投手が3イニング以上を投げている場合には、何点差でもリードを保ってさえいればよい。

仮にセーブが記録されても、試合が没収されたり、勝利チームが敗北とされた場合、そのセーブは取り消されます。

メジャーリーグベースボールとの違い

日本プロ野球（NPB）ではセーブの条件は基本的にMLBと同じですが、MLBでは1988年からブロウンセーブ（失敗セーブ）という概念も導入されています。これは、セーブ機会で登板した投手が同点に追いつかれるか逆転を許すと記録されます。また、連続セーブ記録についても異なるルールがあり、MLBはセーブ機会での登板だけが対象となりますが、日本ではすべての登板が対象となります。

セーブの記録

セーブの記録はシーズンごとに注目されており、個人やチームにさまざまな記録があります。2023年までのシーズンでは、許可されたセーブ数をもとに各投手の能力が測られます。特に著名な例としては、メジャーリーグのエリック・ガニエが記録した84試合連続セーブがあります。

日本におけるセーブの記録

日本プロ野球でも多くのメモリアルな記録があります。たとえば、佐々木主浩が1998年に連続22試合セーブの記録を持っています。また、セーブだけでなく、他の登板記録もさまざまです。

セーブは試合での投手の活躍を象徴するものであり、その条件や歴史を理解することで、より深く野球を楽しむことができるでしょう。

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