タイタンフォール2

タイタンフォール 2

Respawn Entertainmentが開発を手掛け、エレクトロニック・アーツより2016年10月28日に発売されたファーストパーソン・シューティングゲーム（FPS）。対応プラットフォームはMicrosoft Windows、PlayStation 4|PlayStation_4、Xbox One。前作『タイタンフォール』の続編にあたり、本作でシリーズ初の1人プレイ用ストーリーキャンペーンが実装された。略称はTF2。

概要

物語の舞台は遠い未来、宇宙の辺境に広がる開拓宙域「フロンティア」。プレイヤーは体長7メートル級の大型戦闘ロボット「タイタン」を操縦する精鋭パイロットとなり、巨大企業であるIMC（Interstellar Manufacturing Corporation）と、フロンティアの独立を目指すミリシアとの間で繰り広げられる大規模な戦争を描く。地上を駆け回るパイロットとしての高速戦闘と、強力なタイタンを駆っての重量感あふれるバトルが融合した、独自のゲームプレイが特徴となっている。

ストーリー

前作での戦いから数年が経過し、ミリシアはフロンティアの一部解放に成功していたが、両勢力の衝突は激化の一途を辿っていた。物語は、ミリシアのライフル兵であるジャック・クーパーが、上官でありタイタンパイロットとしての師でもあるタイ・ラスティモーサ大尉から訓練を受けている場面から始まる。

IMCの極秘研究施設が存在するという情報に基づき、ミリシア第9艦隊は惑星タイフォンへの偵察作戦を敢行するが、IMCの奇襲によって壊滅的な損害を受ける。脱出ポッドで地上に降りたクーパーはIMC部隊の追撃を受ける中で、ラスティモーサ大尉の搭乗するタイタン「BT-7274」に救われる。しかし、大尉はIMCに雇われた傭兵部隊「エイペックスプレデターズ」の奇襲を受け致命傷を負う。死の間際、ラスティモーサ大尉はクーパーに自身の装備と相棒であるBTを託し、力尽きる。

BTの臨時パイロットとなったクーパーは、大尉から引き継いだ任務「アンダーソン少佐との合流」を遂行するため、タイフォンを踏破することになる。道中、クーパーはミリシアの残存兵と協力し、エイペックスプレデターズのメンバーであるケインやリヒター、アッシュといった強敵と相次いで対峙する。特にアッシュとの戦いでは、敵の非道な実験に巻き込まれる危機に瀕するが、BTとの連携によって辛くも脱出する。

アンダーソン少佐の潜伏先へと辿り着いたクーパーとBTは、既に少佐が死亡していることを知る。少佐の遺品から発見された「タイムシフトデバイス」を用いた過去の探索により、IMCが古代のエネルギー物質「アーク」を動力源とする惑星破壊兵器「フォールド・ウェポン」を開発していることが判明する。その目標は、ミリシアの拠点惑星であるハーモニーだった。

クーパーとBTは、フォールド・ウェポンの完成と使用を阻止するため、アークの確保とミリシア本隊への情報伝達を試みる。ビーコンを用いた情報漏洩や、IMCの戦艦「ドラコニス」によるアーク輸送阻止作戦など、苛烈な戦いを繰り広げる。ドラコニス追跡中には、エイペックスプレデターズ随一の凄腕パイロットであるバイパーと壮絶な空中戦を展開し、これを打ち破る。

ついにアークをドラコニス内で確保したクーパーとBTだったが、IMCに捕らえられ、エイペックスプレデターズのリーダーであるクーベン・ブリスク、そして副リーダーのスローンによってBTからアークを奪われてしまう。スローンによってBTは破壊されるが、最期の力で自身の記憶を格納したデバイスと装備をクーパーに託す。

BTの遺志を受け継いだクーパーは、託されたメモリを用いて同じバンガード級タイタンにBTのAIを再起動させる。新生BTと共にフォールド・ウェポンの制御室に突入したクーパーは、スローンを撃破する。しかし、フォールド・ウェポンを止めるには内部からの破壊が必要だと判断したBTは、自身のリアクターコアを不安定化させる最終手段を決断。クーパーをコックピットから射出し、自身はアークインジェクターと共にフォールド・ウェポンの中心部へ突入する。壮絶な爆発によってタイフォンは崩壊するが、クーパーは間一髪で脱出し、仲間と合流。ハーモニーへの帰還を果たす。プロトコル3「パイロットを保護」を最後まで貫いたBTとの絆が描かれた物語となった。

登場キャラクター

• - ジャック・クーパー: 本作の主人公。ミリシアのライフル兵だったが、運命的な成り行きでBT-7274の臨時パイロットとなり、重大な任務を遂行する。
• - BT-7274: クーパーの相棒となるバンガード級タイタン。高度なAIを持ち、クーパーとの間に強い絆を築いていく。プロトコル3「パイロットを保護」を最優先とする。
• - タイ・ラスティモーサ: BTの元パイロットであり、クーパーの師匠。クーパーのパイロットとしての素質を見抜き、彼にBTと任務を託した。
• - サラ・ブリッグス: ミリシアSRSの司令官。自身もバンガード級タイタンを駆る。
• - エイペックスプレデターズ: クーベン・ブリスク率いる悪名高き傭兵部隊。IMCに雇われ、クーパーたちの行く手を阻む。ケイン（スコーチ）、リヒター（トーン）、アッシュ（ローニン）、バイパー（ノーススター）、スローン（イオン）といった実力派パイロットたちが所属する。

タイタン

本作には様々なバリエーションのタイタンが登場する。それぞれが異なる武装、アビリティ、プレイスタイルを持つ。

• - バンガード級: ミリシアが開発した多目的タイタン（キャンペーン専用）。高い汎用性を持ち、BT-7274はこのタイプ。
• - トーン: 40ミリキャノンと追尾ミサイルが特徴の中量級タイタン。ロックオンによる精密射撃に秀でる。
• - スコーチ: テルミットランチャーと炎系アビリティを持つ重量級タイタン。近距離での広範囲攻撃が得意。
• - ローニン: ショットガンと日本刀を装備した軽量級タイタン。フェーズシフトによる奇襲と近接戦闘に特化。
• - ノーススター: プラズマレールガンを持つ軽量級タイタン。唯一ホバー能力を持ち、遠距離からの狙撃や空爆を得意とする。
• - ブルート: バンガード級のバリエーション（キャンペーン専用）。ロケットランチャーとヴォーテックスシールドを装備する。
• - イオン: エネルギー兵器主体の汎用中量級タイタン。レーザーショットやヴォーテックスシールドなど、バランスの取れた能力を持つ。
• - リージョン: 特大ガトリングガン「プレデターキャノン」を持つ重量級タイタン。遠近両用の強力な射撃能力が特徴。
• - モナーク: バンガード級を解析して作られたヴィンソン・ダイナミクス製のタイタン。アップグレードコアによる段階的な強化が可能。

パイロットの装備とアビリティ

プレイヤーはパイロットとして多様な装備やアビリティを活用できる。戦術アビリティには透明化する「クローク」、索敵用の「パルスブレード」、高速移動や敵を拘束する「グラップル」、自己強化の「興奮剤」、防御壁を設置する「増幅壁」、無敵化する「フェーズシフト」、囮を生成する「ホロパイロット」などがあり、プレイスタイルを大きく左右する。武器はアサルトライフル、SMG、ショットガン、スナイパーライフル、対タイタン兵器など多岐にわたり、カスタマイズ要素も存在する。

マルチプレイヤー

対戦モードの一つ「消耗戦」では、敵パイロットやタイタンだけでなく、AI制御のミニオンを倒すことでもポイントを獲得できる。本作のマルチプレイの大きな特徴として、試合の勝敗が決した後に「撤退戦」と「追撃戦」というフェーズが存在する。敗北チームは脱出船への撤退を目指し、勝利チームはそれを阻止するという、最後まで油断できないユニークなシステムとなっている。

用語解説

• - パイロット: 強力な歩兵戦闘能力とタイタン操縦技能を兼ね備えたエリート兵士。
• - 虎大Industry: バンガード級タイタンなどを開発した、フロンティアの主要な企業の一つ。

『タイタンフォール 2』は、その洗練された移動システムとタイタンバトルの融合、そして評価の高いシングルプレイヤーキャンペーンにより、リリースから年月を経ても多くのプレイヤーに支持されている作品である。

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