ダニエル・ハーディング

ダニエル・ハーディング

ダニエル・ハーディング（Daniel Harding, 1975年8月31日 - ）は、イギリスのオックスフォード出身の指揮者であり、航空パイロットという異色のキャリアを持つ人物です。音楽の世界で早くから頭角を現し、数々の著名なオーケストラと共演を重ねています。

若き才能の開花

ハーディングは、音楽高校在学中の1993年から1994年にかけて、著名な指揮者サイモン・ラトルのアシスタントを務めました。1994年には、バーミンガム市交響楽団を指揮してデビューを果たし、そのデビュー演奏会はロイヤル・フィルハーモニック協会の「ベスト・デビュー賞」を受賞しました。この成功により、クラウディオ・アバドに認められ、1996年にはベルリン芸術週間でベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮するという快挙を成し遂げました。同年には、最年少指揮者としてBBCプロムスにもデビューしています。

国際的な活躍

1999年にはエクサン・プロヴァンス音楽祭の引っ越し公演で初来日を果たしました。2002年には、その功績が認められシュヴァリエ勲章を受章しています。2003年にはザルツブルク音楽祭にデビューし、2004年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とマーラーの交響曲第10番で初共演しました。

ハーディングは、ベートーヴェンの序曲集、ブラームスの交響曲第3番・第4番、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』など、数多くの録音も行っています。2008年からは、ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、録音第1弾としてウィーン・フィルを指揮してマーラーの交響曲第10番のCDをリリースしました。

日本との関わり

2010年には、新日本フィルハーモニー交響楽団のミュージック・パートナーに就任し、日本の音楽界にも貢献しています。また、2012年2月22日には、軽井沢大賀ホールの初代芸術監督に就任し、同年4月1日からその職務を開始しました。

主要なポスト

2016年から2019年まで、パーヴォ・ヤルヴィの後任としてパリ管弦楽団の音楽監督を務めました。2018年10月には、スウェーデン放送交響楽団がハーディングとの首席指揮者契約を2023年まで延長し、さらに芸術監督にも就任することを発表しました。この契約は2021年に2025年まで延長されました。2024年からはサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の音楽監督に就任しています。

指揮者からパイロットへ

2019年8月26日、ハーディングは指揮者としての活動を1年間休止し、エールフランスのパイロットとして勤務することを発表しました。この決断は、音楽と空への情熱を併せ持つ彼ならではの行動として、大きな話題を呼びました。

公式情報

• - ダニエル・ハーディング公式サイト（英語）
• - Daniel Harding (djharding) - Twitter

これらの公式情報を通じて、彼の最新の活動や情報を確認できます。

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