ダノンザキッド

ダノンザキッド：才能と苦悩の競走生活

2018年1月29日、北海道安平町のノーザンファームにて誕生したダノンザキッド。1億800万円で落札され、将来を嘱望されたサラブレッドです。栗東・安田隆行厩舎に入厩し、競走馬としてのキャリアをスタートさせました。

2歳シーズンは衝撃的なデビューを飾ります。6月の新馬戦を圧勝で飾り、続く東京スポーツ杯2歳ステークスでも1番人気に応え、見事勝利。そして、年末のホープフルステークス（GI）では、強豪を相手に1番人気を背負い、見事に制しました。この活躍により、2020年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出されました。

しかし、3歳シーズンは苦難の連続でした。弥生賞ディープインパクト記念では、圧倒的1番人気に支持されながらも3着に敗れ、初の黒星を喫します。続く皐月賞では15着と大敗。さらに、日本ダービーを前に右橈骨粗面剥離骨折が判明し、ダービーへの出走を断念せざるを得ませんでした。

骨折からの復帰戦は富士ステークス。マイル戦初挑戦ながら4着と健闘を見せましたが、その後も勝ち星から遠ざかりました。マイルチャンピオンシップでは3着と善戦するも、クラシックの輝きは影を潜めていきます。

4歳シーズンも、故障や競馬場との相性の悪さ、様々な要因が重なり、なかなか結果が出ません。中山記念では7着、安田記念では6着と、期待に応える走りができませんでした。関屋記念では3着、毎日王冠では3着と、着実に結果を残すものの、かつての輝きを取り戻すには至りませんでした。マイルチャンピオンシップでは2着と好走を見せ、香港カップでも2着と健闘するものの、かつての勢いは失われたままでした。

5歳シーズン、海外遠征を視野に入れ、中山記念から始動。しかし、発走前のアクシデントにより11着と大敗を喫し、ドバイターフへの出走は叶いませんでした。その後も大阪杯で3着、クイーンエリザベス2世カップで5着と結果を残すも、宝塚記念、マイルチャンピオンシップでは凡走に終わりました。そして、香港マイル12着が現役最終戦となりました。

2023年12月20日、安田隆行調教師から現役引退と種牡馬入りが発表されました。華々しいデビューから、幾多の困難を乗り越え、競走生活の幕を閉じました。ダノンザキッドの競走生活は、類まれな才能と、それを阻む多くの困難との闘いの歴史でした。その輝かしい実績と、惜しまれつつ幕を閉じた引退は、多くのファンに深い印象を残しました。彼の血を受け継いだ新たな才能が、将来競馬界を盛り上げてくれることを期待しましょう。

主な勝ち鞍:
2020年 ホープフルステークス(GI)
[2020年]] [[東京スポーツ杯2歳ステークス]

受賞:
* 2020年度 JRA賞最優秀2歳牡馬

競走成績: (JBISサーチ、netkeiba.com、香港ジョッキークラブの情報に基づく)

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