ドンキーコング3

ドンキーコング3 (DONKEY KONG 3)

『ドンキーコング3』は、1983年に任天堂によってリリースされたアーケードゲームであり、シリーズの第3作目です。本作は、前作『ドンキーコング』や『ドンキーコングJR.』とは異なり、シューティング要素に重きを置いています。1984年にはファミリーコンピュータやゲーム&ウオッチへの移植も行われ、現在でも各種のバーチャルコンソールでプレイ可能です。

概要

本作では、主人公は「スタンリー」というキャラクターで、彼が植物園でドンキーコングやその他の虫たちから花を守るために戦う姿が描かれています。スタンリーは、1982年のゲーム&ウオッチ『グリーンハウス』で初めて登場したキャラクターで、「Stanley the Bugman」としても知られています。

アーケード版は縦長の画面設計であり、ファミコン版ではその画面が圧縮されています。この形式の変更は、プレイ体験に何らかの影響を与えています。

ゲーム内容

システム

プレイヤーはスタンリーを操作し、現れる敵キャラクターである虫たちを撃退することが目的です。虫たちは花を奪おうとするため、適切に殺虫剤を使うことで撃退します。具体的には、下からふらふらとやってくる子蜂が花を持ち去ろうとすると、スタンリーが殺虫剤で迎撃します。もし虫に花が持ち去られてしまうと、花は戻らず、次のステージでは新たに苗が補充されます。

ステージクリアの条件は、ドンキーを押し上げたり、所定の数の虫を倒すことです。ミスの条件は、虫との接触や、ドンキーの落下など、プレイヤーにとってアクションを求められる厳しさがあります。ただし、虫が全ての花を持ち去っても即座にミスにはなりません。

ステージ構成

ゲームには3つのステージパターンがあり、プレイヤーはこれらをクリアしながら進行します。1面は4段、2面は穴が開いた構造で、プレイヤーは迂回を余儀なくされることもあります。3面は3段で、障害物として幼虫も登場します。このような段階的な難易度の変化が、プレイヤーを魅了します。

キャラクター

• - スタンリー：主人公で、マリオに似た外見を持つが服装が異なります。
• - ドンキーコング：主な敵で、虫を呼び出す役目を持つ。
• - バズビー：基本的な敵キャラクターで、花を持ち去ろうとします。
• - ベスピー：特定の攻撃を必要とする敵で、強力な殺虫剤が効きます。
• - クリーピー：特殊な攻撃方法を持つ敵で、戦略的に対処する必要があります。

移植版

1984年には、PC版が『ドンキーコング3 大逆襲』のタイトルで発売され、ゲームシステムは大きく異なるものの基本のアクションは保持されています。こちらは完全に異なるゲームプレイを含み、新たな体験を提供しました。

音楽と評価

ゲーム内の音楽は、ニコライ・リムスキー＝コルサコフの「熊蜂の飛行」がモチーフとなっており、各ステージには特有のメロディが伴います。ゲームの評価も、アクションとシューティングの融合により高く、ファミリーコンピュータMagazineではシューティングゲームに近いとされることもあるなど、そのゲーム性は今なお語り継がれています。

本作は、スタンリーが虫を撃退し、ドンキーを押し上げるというユニークな設定がプレイヤーの楽しみを引き立てています。シリーズの中でも特に異色の存在として、多くのファンを魅了してきました。

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