ニュースキン

ニュースキン：グローバルに展開する化粧品・健康食品企業

ニュースキン エンタープライズは、1984年にアメリカ合衆国ユタ州で創業した化粧品と健康食品の開発・製造・販売を行う多国籍企業です。現在、世界約50カ国で事業を展開し、ニューヨーク証券取引所にも上場しています（NYSE:NUS）。

同社は、独自の販売方法として連鎖販売取引（マルチレベルマーケティング、MLM）を採用しています。しかし、一般的なMLMと異なり、在庫を持たない第三者販売方式ではなく、直販（D2C）モデルを採り入れています。そのため、商品は販売員を介さずに消費者に直接配送され、中間コストの削減と適正価格の実現を目指しています。このビジネスモデルによって、研究開発費の確保や販売員へのインセンティブ（ボーナス基金）の提供が可能になっていると説明しています。

消費者が直接商品を試したり購入できる場として、各地に「エクスペリエンスセンター」と呼ばれる実店舗も展開しています。中国では、MLMが認められていないため、直営の専門店舗での販売を行っています。

ニュースキンは、単なる製品販売企業にとどまらず、国際的なスポーツイベントへのスポンサードにも積極的に取り組んできました。2002年ソルトレークシティオリンピックでは公式ゼネラルスポンサーと公式サプライヤーを務め、それ以前にも米国オリンピック委員会の公式サプライヤーとして活動していました。

事業部と主要ブランド

ニュースキンは複数の事業部から構成されています。主要ブランドとして、以下の3つが挙げられます。

ニュースキン (Nu Skin): 高品質なスキンケア製品や化粧品を展開しています。噴水をモチーフとしたロゴが特徴的です。
ファーマネックス (PHARMANEX): 健康食品やサプリメントを製造・販売しています。乳鉢に入った葉をデザインしたロゴが象徴的です。
* エイジロック (ageLOC): 年齢に応じたエイジングケア製品に特化したブランドです。

日本法人：ニュースキンジャパン株式会社

ニュースキンは1993年4月23日、日本での事業を開始しました。当初は「ニュースキン ジャパン インク 日本支社」としてスタートし、1995年8月に日本法人であるニュースキンジャパン株式会社へ改組しました。その後、東京、大阪、福岡、名古屋などに拠点を拡大し、コールセンターや配送センターなども整備しています。エクスペリエンスセンターの開設も積極的に行い、顧客との接点を強化しています。

日本の事業展開においては、1995年に日本訪問販売協会へ加盟するなど、業界団体との連携を図りながら、事業を拡大してきました。オフィスや物流センターの移転、支店の開設、さらにはコールセンターの設置など、日本の市場に適した体制を構築してきたことが分かります。

ニュースキンの特徴：販売方法と企業理念

ニュースキンは、独自の販売方法と、積極的に行っている社会貢献活動が特徴です。販売方法に関しては、上述の通り直販（D2C）を採用し、消費者に直接商品を届けることで中間コストを削減、適正価格を実現すると説明しています。また、販売員（ディストリビューター）に対する報酬制度も整備しており、彼らのモチベーション向上にも力を入れています。

さらに、環境保護や社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、企業理念として「良い製品と良い機会を提供する」ことを掲げています。これは、高品質な製品と、販売員を含む関係者にとって魅力的なビジネス機会を提供することを意味しています。

ニュースキンは、今後も独自の販売方法と企業理念を軸に、世界中の消費者に高品質な製品を提供し、社会貢献活動を推進していくものと期待されます。

もう一度検索