ハイウェイカード

ハイウェイカード（Highway Card）について

ハイウェイカードは、1987年から2005年まで日本の道路関係四公団が発行していた磁気式のプリペイドカードです。このカードは、高速道路や一部の有料道路における通行料金の支払いに利用され、通称「ハイカ」とも呼ばれました。

発売の経緯と特徴

1987年11月に常磐自動車道で初めて販売が開始され、その後、日本全国に展開されました。ハイウェイカードは、道路関係四公団の管理の下で運営され、後にNEXCOなどの民営化企業に受け継がれました。このカードを利用することで、現金での通行料金の支払いに伴う釣銭の受け渡しが不要となり、多くのドライバーにとって便利な選択肢となっていました。特に、5,000円以上のカードにはプレミアムが上乗せされ、利用が促進されました。

また、1995年には5万円券が導入され、汎用型の磁気プリペイドカードとしては最高額面となりました。カードの裏面には使用残高や利用日時が印字される欄があり、残高がなくなると再発行が可能でした。

偽造問題

しかし、1999年頃から偽造ハイウェイカードの問題が浮上しました。精巧な偽造品が流通し、インターネットオークションや金券ショップで正価よりも安く販売される事案が多発しました。これに対処するため、同年11月には全券種で新デザインが発行され、透かし模様やホログラムが追加されましたが、それでもなお偽造対策は難航しました。日本道路公団によると、偽造カードによる累計被害額は約250億円にも上るというデータが示されています。

カードの種類

ハイウェイカードはいくつかの額面が設定されており、主に以下の種類が発行されていました：

• - 3,000円券
• - 5,200円券（額面5,000円）
• - 10,500円券（額面10,000円）
• - 32,500円券（額面30,000円）
• - 58,000円券（額面50,000円）

特に、5万円券は1995年に追加設定されました。また、デザイン専用カードとしては1,000円券も存在しました。

廃止の経緯

偽造カードの横行やETCの普及政策の影響により、ハイウェイカードは次第に需要が減少していきました。2005年9月15日に全種類の販売が終了し、その後の2006年4月1日には正式に廃止されました。残額の処理については、ETC前払割引分への付替えや払い戻しが行われましたが、これも2016年に終了となりました。

発行機関

ハイウェイカードは、主に以下の機関によって発行されました：

• - 日本道路公団（JH）
• - 首都高速道路公団
• - 阪神高速道路公団
• - 本州四国連絡橋公団

ほとんどのハイウェイカードは日本道路公団によって発行され、全国の利用者に利用されていました。

このようにハイウェイカードは、日本における高速道路利用の便利な手段として広く普及しましたが、偽造問題やETCの普及によってその役割を終えることとなりました。

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