パイロ

パイロ：競走馬から成功種牡馬へ

パイロ(Pyro)は、2005年2月19日生まれのアメリカ合衆国産競走馬です。2007年のデビューから、数々の重賞競走で好成績を残し、競走馬としての才能を開花させました。

競走馬時代、パイロは2007年のシャンペンステークスとブリーダーズカップ・ジュヴェナイルで2着と惜しくも勝利を逃しましたが、その潜在能力の高さを示しました。2008年にはルイジアナダービー、リズンスターステークス、ノーザンダンサーステークスと3つの重賞競走を制覇。GI競走であるブルーグラスステークス、ケンタッキーダービー、トラヴァーズステークスにも挑戦しましたが、それぞれ10着、8着、3着と、GI制覇には届きませんでした。

2009年からはゴドルフィンという名門厩舎に所属することとなり、迎えた2009年、パイロは念願のGI競走制覇を成し遂げます。フォアゴーステークスで1着となり、その実力を証明しました。その後、シガーマイルハンデキャップに出走したのち、現役を引退しました。

種牡馬としての成功

2010年より、パイロはダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスで種牡馬としてのキャリアをスタートさせました。アメリカ国内でも種牡馬入りを望む声はありましたが、シェイク・モハメドの支援により日本で種牡馬としての道を歩むことになりました。初年度の種付け料は200万円と設定されました。

パイロの初年度産駒は2013年にデビューし、地方競馬においてファーストシーズンチャンピオンサイアーに輝きました。これは種牡馬としての高い能力を示す大きな成果と言えます。同じ父を持つ成功種牡馬タピットの存在も、パイロの人気上昇に貢献したと考えられます。2016年には自己最多となる184頭に種付けを行いました。しかし、2017年には種付け料が250万円に値上がりした影響もあり、種付け数は113頭に減少しました。

パイロ産駒は中央競馬、地方競馬の両方で活躍し、2021年にはミューチャリーがJBCクラシックを制覇するなど、GI級競走の勝利も記録しました。地方競馬の種牡馬ランキングでも、2016年、2018年、2020年に3位、2019年と2021年には2位に入るなど、高い評価を得ています。

代表的な産駒

パイロは数々の活躍馬を輩出しました。中央競馬ではシゲルカガ、シゲルヒノクニ、ビービーバーレルなど重賞競走を勝利した馬がおり、地方競馬ではミューチャリー、メイショウハリオ、ラインカリーナ、デルマルーヴル、ケイアイパープルなど、多数の重賞優勝馬が名を連ねます。その活躍は多岐に渡り、ダートグレード競走や地方競馬の様々な重賞競走で勝利を収め、パイロの血統の幅広さと優秀さを示しています。

さらに、母父としても成功を収め、リリコ、ウラヤ、リケアマロンなど地方重賞優勝馬を輩出しています。

パイロは競走馬時代の実績に加え、種牡馬としての圧倒的な成功により、日本競馬史に名を残す存在となりました。その血統は、今後も多くの競走馬の活躍に繋がるものと期待されています。

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