ビアンフェ

競走馬ビアンフェ：華麗なる競走生活と引退

ビアンフェ（Bien Fait）は、2017年4月29日生まれの日本の競走馬である。その競走生活は、持ち前のスピードと気性、そして幾多のドラマを彩るものだった。馬名はフランス語で「上出来、かっこいい」を意味し、その名にふさわしい活躍を見せた。

華々しいデビューと重賞制覇

2歳時には、函館[[競馬場]]での新馬戦でデビュー。惜しくも2着に終わったものの、続く未勝利戦で初勝利を飾る。そして迎えた函館2歳ステークスでは、4番人気ながら見事な逃げ切り勝ちを収め、重賞初制覇を成し遂げた。この勝利は、姉であるブランボヌールに続く、同レースでの姉弟制覇という快挙でもあった。続く京王杯2歳ステークスでは2着、朝日杯フューチュリティステークスでは7着と、G1レースでは上位入賞とはならなかったものの、その潜在能力の高さを示した。

3歳時の活躍と苦悩

3歳になると、葵ステークスで重賞2勝目を挙げた。しかし、セントウルステークスでは5着、スプリンターズステークスでは最下位と、結果に恵まれないレースもあった。気性面での課題も見えており、その改善のため去勢手術を行うこととなる。

去勢手術後の復活と引退

4歳シーズン、去勢手術明けの実戦となったオーシャンステークスでは3着と好走。そして函館スプリントステークスでは、見事な逃げ切りで重賞3勝目を達成した。しかし、その後はセントウルステークスを回避し、スプリンターズステークスでも7着と、安定した成績を残すには至らなかった。5歳シーズンも、シルクロードステークス、オーシャンステークスでそれぞれ9着、3着と結果を残すも、函館スプリントステークスでは最下位に沈んだ。その後、京阪杯に出走したのち、2022年12月2日付でJRA競走馬登録を抹消され、競走馬としてのキャリアに幕を閉じた。引退後は栗東トレーニングセンターで乗馬として第二の馬生を送ることとなる。

血統と母の活躍

ビアンフェの母であるルシュクルは、現役時代15戦3勝を挙げ、ファルコンステークスで3着に入るなど活躍した。繁殖牝馬としては、ビアンフェの他に函館2歳ステークスとキーンランドカップを制したブランボヌールを産んでいる。さらに、その母方の血統には、アメリカの大種牡馬Unbridled's Songも含まれ、優れた血統を受け継いでいたことがわかる。

まとめ

ビアンフェは、持ち前のスピードと、時に気性面での課題と戦いながらも、数々の重賞レースで勝利を収めた競走馬だった。その華々しい戦績と、引退までの道のりは、多くの競馬ファンに感動と記憶を残すものとなった。 その名を冠した「上出来、かっこいい」という馬名は、まさにビアンフェの競走人生を象徴する言葉と言えるだろう。

もう一度検索