ビバリー・クラッシャー

ビバリー・クラッシャー

ビバリー・クラッシャー（Beverly Crusher）は、アメリカのSFテレビドラマ『新スタートレック』における重要な人物の一人です。彼女は2324年に生まれ、役を演じたのはゲイツ・マクファーデンです。日本語版では一城みゆ希が声を担当しています。クラッシャーは中佐の階級を持ち、U.S.S.エンタープライズDおよびEの医療主任として、高い指揮権をもって艦の指揮系統に関与しています。

初登場と役割

第2シーズンでは、マクファーデンが出演できなかったため、代わりにダイアナ・マルドアが演じるキャサリン・ポラスキーが登場しましたが、クラッシャーはシーズン3で復帰しました。彼女は船医であるにもかかわらず、艦の指揮官としての資格をもつ異例の存在で、中でもピカード艦長やライカー副長、データ第2副長に次ぐ指揮権を持っています。特に、主要なクルーが不在時にはブリッジの艦長席に座って指揮を取ることもしばしばあります。

キャラクターの特徴

ビバリー・クラッシャーは「強い女性」として描かれ、行動力があり、医師としての知識と能力が際立っています。彼女の未来においては、大佐に昇格しU.S.S.パスツールの艦長を務めることが描かれています。また、ピカード艦長との親しい関係も強調されており、彼とは少尉時代からの友人であり、プライベートな相談にも乗る関係にあります。彼女の夫、ジャック・クラッシャーも、ピカードがU.S.S.スターゲイザーの艦長時代に副長を務めていたのですが、2354年の任務中に殉職しています。彼女はジャックの遺志を継ぐために宇宙艦隊への勤務を志願し、その息子ウェスリー・クラッシャーとも共にU.S.SエンタープライズDに同乗しています。

ゲイツ・マクファーデンは「彼女は医者であり、ウェスリーの母親。ただそれだけ」と語っており、彼女のキャラクター設定がその通りであると感じたことを示しています。彼はクラッシャーの役割について物足りなさを覚えたと言われていますが、彼女は確実に特異なキャラクターとして観客に印象を与えています。

スタートレック:ピカード

『スタートレック:ピカード』の2401年の時点で、クラッシャーは艦隊を辞め、民間の医療船S.S.エレオスXIIの船長に就任しており、長いこと友人たちとは連絡を取っていませんでした。彼女はピカードには内緒で自分の息子ジャックをもうけています。その後、宇宙艦隊を含むさまざまな勢力がジャックを狙い、自船が襲撃されたため、彼女は密かにピカードに救助を求める通信を送ります。

物語が進む中で、ジャックはピカードと同じ病を抱えていることが明らかになり、また彼が特別な遺伝子を持っているために他人を操る能力を持っていることが分かります。軽快なストーリーの中で、クラッシャーは艦隊の医療部門を指導し、余剰のボーグ遺伝子を削除する任務に取り組みます。事件後、ジャックが少尉としてU.S.S.タイタンに搭乗する姿を見守るという母としての一幕も描かれています。

ビバリー・クラッシャーのキャラクターは、ただの乗組員を超えた存在であり、彼女の医療の知識と人間関係の複雑さが物語を通じて反映され続けています。

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