ピコピコハンマー

ピコピコハンマー：安全なおもちゃとメディアの定番アイテム

古くから愛されるおもちゃ、ピコピコハンマー。正式名称はKOハンマー（ノックアウトハンマー）で、増田屋コーポレーションが1965年に発売したことが始まりです。今では「ピコハン」と略されることも多いこのおもちゃは、独特の形状と機能、そしてメディアへの露出によって、世代を超えて親しまれています。

おもちゃとしてのピコピコハンマー

ピコピコハンマーは、プラスチック製の中空の柄とハンマーヘッドから構成されています。ハンマーヘッドは左右に打撃面を持ち、円筒状の側面に蛇腹構造が施されています。この蛇腹構造が打撃の衝撃を吸収し、叩かれてもほとんど痛みを感じないのが特徴です。柄の先端は様々な形状があり、多くの製品では赤色のハンマーヘッドと、ピンクと白のストライプ模様、もしくは黄色一色の柄が一般的です。柄の中には笛が内蔵されており、ハンマーで叩くと「ピコッ」という音が鳴ります。

初期のKOハンマーは柄が黄色でしたが、類似品が多く出回るようになったため、他社が真似しにくいようにピンクと白のストライプに変更されました。現在では全長55cmのKOハンマーと、全長40cmのミニKOハンマーが販売されており、年間約15,000個が売れています。

安全性は高いものの、大きな力で振りかぶって叩くと、打撃力が予想以上に高くなる場合があります。また、顔面への打撃は、鼻血などの怪我につながる可能性もあるため注意が必要です。小さなお子さんには、大人の監督のもとで使用させることが重要です。

メディアにおけるピコピコハンマー

ピコピコハンマーは、その独特な形状と音、そして安全なおもちゃであることから、様々なメディアで活用されています。

テレビ番組

多くのバラエティ番組で、お笑い芸人や司会者などが、ボケやツッコミの道具としてピコピコハンマーを使用するシーンが見られます。特にビートたけしは、テレビ番組で頻繁にピコピコハンマーを使用し、その人気をさらに高める一助となりました。

『アメリカ横断ウルトラクイズ』では、敗者への罰ゲームとして使用され、司会者の徳光和夫さんが何度も叩かれるシーンは、番組の名物の一つとなりました。

他にも、『恋のから騒ぎ』、『内村プロデュース』、『オジサンズ11』など、数多くの番組でピコピコハンマーが小道具として登場しています。

アニメ・ゲーム

ピコピコハンマーは、アニメやゲームにも度々登場します。勇者王ガオガイガーのゴルディオンハンマーなど、ピコピコハンマーをモチーフにした武器が登場する作品もあります。

『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』では、エミー・ローズが護身用に巨大なピコピコハンマーを使用するなど、作品によって様々な役割を担っています。

その他

歌手やタレントがライブやイベントでピコピコハンマーを使用したり、プロ野球選手がホームランを打った選手を祝福するために使用したりするなど、その用途は多岐に渡っています。

まとめ

ピコピコハンマーは、安全なおもちゃとしての側面と、メディアにおけるエンターテイメント性の両方を兼ね備えた、ユニークなアイテムです。その歴史と特徴、そして様々なメディアでの登場例を知ることで、このおもちゃへの理解を深めることができるでしょう。 しかし、安全なおもちゃとはいえ、使用方法によっては危険が伴うため、正しい使用方法を理解し、安全に配慮して使用することが重要です。 また、工具としてのプラスチックハンマーと混同しないよう注意が必要です。

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