ホームベーカリー

ホームベーカリーとは

ホームベーカリーは、小麦粉、水、イーストなどの材料をセットするだけで、パン生地作りから焼き上げまでを自動で行う家庭用電化製品です。製パン機、パン製造機、パン焼き機、パン焼き器などとも呼ばれます。

概要

材料を内釜に入れ、スイッチを押すだけで、生地の生成、発酵、焼き上げを自動で行います。1斤から1.5斤程度のパンを焼けるものが一般的です。パン作りだけでなく、ピザ生地や麺生地を作るための発酵機能のみを備えた機種もあります。また、餅つき、ジャム作り、ヨーグルト発酵など、多機能なコースが搭載された製品も存在します。

価格帯は1万円程度から2万円台が中心です。

歴史

日本

1987年（昭和62年）に松下電器産業（現パナソニック）と船井電機が相次いで製品化し、ホームベーカリーブームが始まりました。1988年（昭和63年）には家電業界で約32万台が販売されました。

しかし、ブームは長くは続かず、1992年（平成4年）には販売台数が2万台弱にまで落ち込みました。

1994年（平成6年）の米不足をきっかけに小麦粉食が注目され、再びブームが起こりましたが、米の供給が安定すると再び販売数は減少しました。

2005年（平成17年）頃から基本性能の改善、レシピの増加、多機能化が進み、2010年代初頭には年間20万台規模にまで販売台数が回復しました。

日本以外

日本国外では、1987年に松下電器がアメリカ合衆国への輸出を開始したのが最初です。パンが主食である英米では、1990年代後半頃から一般家庭に普及しました。

現在生産中の主なメーカー（2023年時点）

パナソニック（旧ナショナル）
アイリスオーヤマ
アルファックス・コイズミ
エムケー精工
グループセブ（T-fal）
シー・シー・ピー
シロカ
象印マホービン
タイガー魔法瓶
ツインバード
廣瀬無線電機
ベルソス
MakeFlow
レコルト

生産から撤退したメーカー

日立製作所：オーブンレンジと一体型のベーカリーレンジも販売していました。
三洋電機：パナソニックによる完全子会社化に伴い、2011年に生産を終了しました。
東芝：現在は餅つき機のみを生産しており、ホームベーカリーは他社製品を供給しています。
船井電機
* アールジェイ インターナショナル：リーガルシリーズを展開していました。

ホームベーカリーは、手軽にパン作りを楽しめる便利な家電製品として、現在も多くの人に利用されています。

もう一度検索