マイビジョン

マイビジョン（My Vision）

マイビジョンとは、1983年に日本物産によって開発された家庭用ゲーム機である。このゲーム機はその独自性から、多くの家庭で楽しまれることとなり、特にボードゲームに焦点を当てた点が特徴的である。最初のメーカー希望小売価格は39,800円であったが、後に19,800円に引き下げられた。

概要

このゲーム機は、1983年5月9日に中央産業を通じて販売が開始されたが、1983年12月20日からは関東電子（現在のシネックスジャパン）も販売代理店として加わった。それにも関わらず、マイビジョンを開発した主体は日本物産であり、ゲーム機本体や周辺機器には「Nichibutsu」というロゴが刻印されている。ゲームソフトの開発には日本物産自身が携わるほか、関東電子の関連企業であるロジテックも参入しており、サポートはウチダサービス（現在のウチダエスコ）が担当している。

ハードウェア

マイビジョンは、リバーシや麻雀などのボードゲームに特化して設計されており、シンプルなキーボードを搭載している。このキーボードにより、2台のマイビジョンを通信ケーブルで接続することで、対戦プレイが楽しめるようになっている。また、画像の出力にはRF端子とAV端子の2種類が用意されており、スピーカーとボリューム調整ダイヤルも本体の裏側に設置されている。

仕様

基本スペック

• - CPU: NEC μPD780C（Z80互換、クロック周波数2.68465MHz）
• - VDP: TMS9918A
• - RAM: 2KB
• - VRAM: 16KB
• - サウンド: AY-3-8910

インターフェイス

• - RF出力
• - ビデオ出力（サウンド出力は無し）
• - 拡張コネクタ（36ピン）

ソフトウェア

すべてのゲームソフトには一律で4,500円の定価が設定されていた。特に有名なソフトウェアには以下のようなものがある：

• - マージャン - 日本物産
• - 連珠《五目ならべ》 - 日本物産
• - 花合わせ《花札》 - ロジテック
• - マスターマインド - ロジテック
• - 詰将棋 - ロジテック
• - リバーシ - ロジテック

周辺機器

マイビジョンには、対戦プレイを実現するための通信ケーブルなどの周辺機器も用意されている。

結論

マイビジョンは、独特のボードゲーム体験を家庭で提供した一台のゲーム機であり、日本の家庭用ゲーム市場に一時代を築いた製品であった。ゲーム機本体やソフトウェア、サポート体制などが整っていたことで、ユーザーに幅広い遊び方を提供し、楽しい時間をもたらしたことが評価されている。

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