ミッキーヌチバナ

ミッキーヌチバナ(Mikki Nuchibana)は、2018年3月13日生まれの競走馬である。馬名の由来は冠名と母名から付けられた。その競走生活は、決して順風満帆ではなかった。2歳時のデビュー戦では6着と敗れ、その後も勝ち星から遠ざかる時期もあった。しかし、持ち前の潜在能力と、関係者による地道な努力が実を結び、徐々に頭角を現し始める。

3歳時には未勝利戦を制し、初勝利を掴むと、その後も1勝クラスを連勝。2勝目を挙げた。3歳シーズンは2勝クラスで3着と惜しくも勝利を逃し、シーズンを終えた。4歳、5歳と、勝利こそ少ないものの、着実に経験を積み重ねていった。特に4歳時には3歳上2勝クラスで、後のJpnI馬キングズソードに2馬身差をつける圧勝劇を演じ、実力を示した。5歳時にはオープン入りを目指し、御陵ステークスで逃げ粘る強豪をクビ差で差し切り、オープン入りを果たす。しかし、重賞レースであるベテルギウスステークスでは3着と、タイトル獲得には届かなかった。

そして迎えた6歳。始動戦の東海ステークスでは7着と結果を残せなかったものの、4月14日に行われたGIIIアンタレスステークスで、大きな飛躍を遂げる。レースでは中団追走から直線で鋭く脚を伸ばし、逃げ粘るスレイマンをクビ差で差し切った。ミッキーヌチバナにとって初の重賞制覇、そして鞍上の太宰啓介騎手にとっても、2016年平安ステークス以来8年ぶりのJRA重賞制覇という、喜びに満ちた瞬間となった。

ミッキーヌチバナの血統背景も、その活躍を語る上で欠かせない要素である。大伯父にはダートGIを4勝も挙げたゴールドアリュール、大叔父には根岸ステークス勝ち馬のゴールスキーといった名馬がいる。また、叔父にはマーチステークス、小倉サマージャンプを制したソロル、さらに近親には、マイルチャンピオンシップやアーリントンカップを制したペルシアンナイト、そしてクイーン賞勝ち馬のディアマイダーリンといった活躍馬が名を連ねる。まさに、サラブレッドとしての輝かしい血統を受け継いでいると言えるだろう。

ミッキーヌチバナは、決して華々しいデビューを飾ったわけではなく、幾多の苦難を経験しながらも、着実に成長を遂げてきた競走馬である。その粘り強い走り、そして名門血統が織りなすドラマは、多くの競馬ファンを魅了し続けている。今後の活躍にも、大きな期待が寄せられている。

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