メイドインアビス

メイドインアビス

『メイドインアビス』（MADE IN ABYSS）は、つくしあきひとが手掛ける日本のファンタジー漫画です。この作品は、2012年から竹書房のウェブコミックサイト『WEBコミックガンマ』で不定期に連載されており、これまでにシリーズ累計発行部数が333万部を超える人気を誇ります。また、2023年には第52回日本漫画家協会賞まんが王国とっとり賞を受賞しました。

あらすじ

物語の舞台は「アビス」と呼ばれる巨大な縦穴です。地上からの観測が難しく、底知れぬ深さを持つこの穴は、人類最後の秘境とも称されています。アビスの周辺には「探窟家」と呼ばれる冒険者たちが暮らし、危険を冒しながら日々資源や遺物を求めて奈落に挑んでいます。

主人公は、アビスの探窟家を目指す少女・リコです。孤児院で育った彼女は、母親ライザと同じく偉大な探窟家になることを夢見ています。ある日、探窟中に異なる存在に助けられ、そこにいたのは人間の少年に似たロボット・レグでした。リコは彼に名前を付けて共に過ごし、彼の秘密を探るうちにアビスの深層に引き込まれていきます。レグもまた、自身の正体を探し求める旅に出ることになります。

二人は、リコの母親がアビスの深層で待っているという手紙を手掛かりに、未知の冒険に旅立ちます。アビスの探索は様々な困難に満ちており、彼らは生死をかけた試練に挑むことになります。

世界観と用語

「アビス」は物語の中心となる巨大な縦穴で、特異な生態系と多様な遺物が眠っています。探窟家が経験する「上昇負荷」は、アビスの深層から地上に戻ろうとする際に生じる身体的な負担を意味し、その重さは深さによって異なります。上昇負荷は軽い目まいから、重篤な身体的影響へと変わっていき、深界七層では「確実な死」が待っています。

アビスの周縁には、探窟家の拠点である「オース」が存在します。この街は北区、南区など複数の区域に分かれ、探窟家たちの街として栄えています。探窟家たちはさまざまなランクに分かれており、リコは「赤笛」として探窟の修行を重ねています。

主要なキャラクター

• - リコ：本作の主人公で、探窟家見習いの少女。母ライザへの憧れからアビスを目指す。
• - レグ：リコが出会った謎のロボット少年。自身の正体を探求しつつリコを守る。
• - ナナチ：成れ果てと呼ばれる存在で、リコとレグの冒険に関わる賢者のようなキャラクター。

受賞歴

2023年には第52回日本漫画家協会賞まんが王国とっとり賞を受賞し、漫画業界での評価を得ています。

メディア展開

本作はアニメ化され、テレビシリーズは2017年から放送されました。続編や劇場版も展開されており、人気を集めています。ゲームや関連書籍も多くリリースされており、アビスの深層を探索するのがテーマのアクションRPGも登場しています。

『メイドインアビス』は、その独自の世界観やキャラクターたちの成長物語、緊張感溢れる探窟の中での冒険を描いており、読者や視聴者を魅了し続けています。

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