メガスポーツ

株式会社メガスポーツ

株式会社メガスポーツ（英称：Mega Sports Co., LTD）は、千葉県千葉市美浜区に本社を構え、日本国内でスポーツ用品を中心とした小売事業を展開している企業です。総合量販店大手のイオングループの一員であり、「メガスポーツ」「CNS」「OUTSIDE THE BOX」といった屋号で店舗を運営しています。

概要と沿革

同社は1995年8月、当時のジャスコ株式会社（現イオン株式会社）と米国の大手スポーツ用品チェーン、The Sports Authority Stores, inc.との合弁事業として設立されました。設立当初、イオン株式会社が株式の大部分を所有し、米国パートナー企業とのライセンス契約に基づき、「スポーツオーソリティ」ブランドでの店舗展開準備が進められました。

1996年7月には、名古屋のダイヤモンドシティ・ワンダーシティ（現在のmozoワンダーシティ）内に「スポーツオーソリティワンダーシティ店」をオープンし、日本国内における第一歩を踏み出します。以降、主にイオングループが展開するイオンモールやイオンショッピングセンター内に、大規模なスポーツ用品専門店を出店していく戦略を採用しました。2001年からは、プロサッカークラブである浦和レッズのオフィシャルスポンサーとしても活動しています。

経営体制に変化が訪れたのは2016年です。米国側のパートナーであるThe Sports Authority Stores, inc.が2016年3月に破産したことを受け、同年8月には合弁契約を解消。これにより、株式会社メガスポーツはイオン株式会社の100%子会社となりました。その後も「スポーツオーソリティ」の名称で営業を継続していましたが、設立30周年を迎えるのに先立ち、2025年2月1日をもって、主力店舗ブランドを社名と同じ「メガスポーツ（MEGA SPORTS）」に変更しました。これに伴い、従前の「CORNERS SPORTSAUTHORITY」も「CNS」へと名称を改め、企業の英字ロゴと店舗ブランドロゴのデザインも統一・刷新されています。

海外事業としては、2008年10月に中国市場へ進出し、北京に1号店をオープンしましたが、事業継続が困難となり、2014年11月までに中国国内の全店舗を閉鎖。関連する現地法人の清算も2016年2月に完了しています。

その他の主な沿革としては、2004年5月に本店を東京都中央区へ移転（その後千葉市や東京都江東区を経て、2024年10月には再び千葉市美浜区へ移転）、2004年8月にはISO14001認証を取得、2006年2月にはオンラインストアを開設しています。また、多角的な店舗業態の開発にも積極的で、2008年8月にはアウトドア専門店の「スポーツオーソリティ港北センター南店」、2013年6月にはスニーカー中心のセレクトショップ「CORNERS SPORTSAUTHORITY MARK IS みなとみらい」、同年12月には体験・体感型旗艦店「スポーツオーソリティ幕張新都心店」、2017年10月にはライフスタイル提案型のセレクトショップ「OUTSIDE THE BOX高崎オーパ」などを出店しました。2021年には公式アプリと会員プログラム「スポーツマイル」を始動させ、同年6月にはキャンプ場運営事業を開始しています。また、2022年3月には「健康経営優良法人」に認定されるなど、働きがいのある環境づくりにも取り組んでいます。

店舗ブランド

株式会社メガスポーツは、主に以下の3つのブランドで店舗を展開しています。

メガスポーツ（旧：スポーツオーソリティ）
全国に約100店舗を展開する大型総合スポーツ専門店です。店舗面積は平均約700坪に及び、競技スポーツ用品からカジュアルウェア、シューズ、アウトドア用品まで、幅広い品揃えを誇ります。イオングループの強みを活かし、主にイオンモールなどの大型商業施設の核テナントとして出店しており、路面店形態は採っていません。近年はアウトドアに特化した「アウトドアステージ」といった業態も展開しています。

CNS（旧：CORNERS SPORTSAUTHORITY）
スポーツライフスタイルに特化したカジュアル専門店です。旧メガスポーツ店舗では取り扱いの少ない、ファッション性の高いスニーカーやアパレルを中心に展開しています。主力店舗とは品揃えの棲み分けができているため、同じショッピングモール内にメガスポーツ店舗と並んで出店している例も多く見られます。

* OUTSIDE THE BOX
アウトドアカジュアルに焦点を当てたセレクトショップです。近年人気の高いアウトドアブランドのアパレルや、タウンユースとしても使えるカジュアルシューズなどを中心に取り扱っています。

なお、2025年3月現在、山形県、福島県、栃木県、山梨県、長野県、福井県、滋賀県、長崎県には店舗が出店されていません。

プライベートブランド

自社で展開するプライベートブランドとしては、「TARAS BOULBA (タラスブルバ)」などがあります。過去には「Number」「R.C.N.B」「ATHFORM」「HEM Sports」「Alpine DESIGN」「sanideiz TOKYO」「KATION SPORTS＆WELLNESS」「LOTTO」「s.a.gear」といったブランドも存在しました。

会員システム

かつてはイオンクレジットサービスが発行する「スポーツオーソリティカード」を通じてポイント付与や割引などの特典を提供していましたが、店舗ブランドの変更に伴い、2025年1月以降、特典サービスは順次終了し、既存のイオンカードへの切り替えが進められる予定です。2021年からは「スポーツオーソリティ公式アプリ」をリリースし、会員特典プログラム「スポーツマイル」を開始するなど、デジタルでの会員サービスに注力しています。

不祥事

2018年1月12日、一部のサッカーシューズについて、実際には存在しない「平常価格」を表示し、通常より安価に購入できるかのように誤認させたとして、景品表示法違反（有利誤認）に基づき、消費者庁から再発防止を求める措置命令を受けています。

もう一度検索