メトロポール

メトロポールとは：フランスの大都市圏を統合する新たな枠組み

メトロポール（Métropole）は、フランスにおけるコミューン間協力公施設法人（EPCI）の一種であり、大都市圏の連携を強化するために導入されました。2010年の地方公共団体改革法によって課税自主権が付与され、2014年の法案でその地位が刷新されました。

メトロポールの定義と設立要件

メトロポールは、大都市間の統合が最も進んだ形態と位置づけられています。設立には、以下の要件を満たす必要があります。

圏域人口が40万人を超えること
人口65万人以上の大都市圏に属すること

これらの要件を満たす都市圏は、地域全体の発展を目指し、より効率的な行政運営を行うためにメトロポールとなることができます。

メトロポールの事例

2011年12月31日には、メトロポール・ニース・コート・ダジュールが最初に設立されました。その後、2014年の法改正により、トゥールーズ、リール、ボルドー、ナント、ストラスブール、レンヌ、ルーアン、グルノーブル、モンペリエ、ブレストなどの大都市共同体がメトロポールとなる資格を得て、2015年1月1日に移行しました。

さらに、2016年1月1日には、メトロポール・デクス・マルセイユ・プロヴァンスとメトロポール・デュ・グラン・パリという、特例的な地位を持つ2つのメトロポールが創設されました。これらのメトロポールは、それぞれ異なる自治体間連合を合併したり、パリとその周辺地域を統合したりすることで、広域的な連携を強化しています。

メトロポール・ド・リヨンの特例

メトロポールの中でも、メトロポール・ド・リヨンは特別な地位を有しています。国から一定の権限を委任された地方公共団体であるため、通常のコミューン間協力公施設法人には含まれません。リヨンは、独自の組織体制と権限を持つことで、地域の実情に合わせた柔軟な行政運営を行っています。

メトロポールは、フランスにおける大都市圏の連携を促進し、地域全体の競争力強化を目指すための重要な枠組みです。それぞれのメトロポールは、その地域特性に応じて様々な取り組みを展開しており、今後の発展が期待されています。

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